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消えない不調は「腸疲労」が原因   藤田紘一郎著 を読んで

こんにちは。

今日はビジネス書でも小説でもなく
健康関連の本をご紹介します。

今回ご紹介するのは医学博士の
藤田紘一郎さんが2018年に発行された
消えない不調は「腸疲労」が原因
です。

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本書を書かれた藤田紘一郎さんは
医学博士であると共に免疫学者としても
知られている方です。

本書はタイトルの通り、腸の状態が
体与える影響について書かれており、
主なテーマはアレルギーです。

1.そもそもアレルギーって何?

何となくアレルギーって生まれつき
持っているものだと思われていますし
確かに遺伝的な要素もあるそうですが
アレルギーには腸の状態が大きく
影響していると筆者は書いています。

まず、根本的にアレルギーとは何か?
というと、体内に侵入した異物に対して
反応する免疫のメカニズムが
本来異物でない食べ物などに反応して
起こる症状で、最も患者数が多いのは
スギ花粉のアレルギーです。

異物の侵入を感知した免疫細胞がIgE抗体
というものを放出して、それが異物の
付着した部分の脂肪細胞にくっついて
破裂した脂肪細胞から症状を引き起こす
物質を出します。

免疫系の話をすると少しややこしいのですが
別に害のないものに対して異常と判断した
免疫細胞が過剰に攻撃する反応のことを
アレルギーというのですが、
花粉アレルギーや食物アレルギーが
大人になってから発症するケースが
多くなっているようです。

2.アレルギーと腸内環境

この大きな要因が腸内環境の悪化である
と藤田さんは書いています。

テレビなどでもこの手の話って見たことが
ある方も多いかもしれませんが、
腸内には無数の腸内細菌が住んでいます。

この腸内細菌が腸粘膜の新陳代謝を
助ける作用をしているのですが、
現代人は腸内環境が悪く、腸内細菌が
弱いために代謝がうまくいかず、
腸粘膜に穴があいてしまいます。

この現象をリーキーガット症候群と
呼びますが、この穴から本来であれば
吸収されない未分解のタンパク質
などが体内に取り込まれることで
食物アレルギーが起こるようなのです。

同じように皮膚が傷ついた状態で
天然ゴムの手袋を継続的に使うと
傷口などから天然ゴムのタンパク質が
吸収されてアレルギーを起こすことも
あるので、ある意味リーキーガットは
腸に傷口があるようなイメージです。

この説明では一見すると食物アレルギー
だけしか関係なさそうに見えますが、
リーキーガットなどの異常が起きると
腸を始めとして免疫に異常が起きるため
免疫自体も誤作動を起こしやすくなります。
免疫の誤作動=アレルギーとなるため
間接的に腸内環境の悪化が花粉アレルギーにも
影響するのです。

腸内に住む細菌は多種多様な種類で
構成されていて、
生活習慣で腸内の環境は変化するので
生活習慣をいい状態に保てば
腸内環境が改善し、免疫状態も改善
結果としてアレルギーも改善するのです。

3.どうすれば腸内環境や免疫は改善するの?

本書は腸内環境がテーマの本ですが
筆者の藤田さんは免疫学の先生なので
腸内環境というよりも免疫正常化に特化した
話と腸内環境改善の話が交互に出てくるのですが

まずは腸内環境の改善としては
食事内容の見直しが必要と書かれています。

・食物繊維を意識して取る
・糖質を制限する
・糖質を取るなら玄米や全粒粉
・オリーブオイルを使う
・食事の初めに生キャベツを食べる
・ヨーグルトよりも納豆

などがおススメされています。

本書に記載されている腸内環境の改善は
全体的にダイエットに共通するものが
多いと感じました。

低GI食品で血糖値の上昇を抑えて
糖質の摂取を控えめにする。
そして食物繊維、オリーブオイル、発酵食品
を積極的に摂取する。

こういう食生活を意識することで
腸内環境は正常化します。


そして、免疫正常化については

・規則正しい生活を送る
・笑う
・ストレスをためない
・抗酸化食品を食べる
・水道水は直接飲まない
・極端な衛生管理は避ける

などがオススメされていました。

規則正しい生活については言わずもがなです。

笑いが免疫の向上に効果的であることは
色んな研究結果から明らかになっているので
テレビの情報で知っている方も多いかと思います。

また、抗酸化食品としてレンコンやシソなどが
本書ではおススメされています。
酸化物質の摂取による免疫のダメージを
抑える効果が期待できるのですが、
その反対として水道水を直接飲まないことも
書かれています。
水道水に含まれる塩素系の消毒剤は
基本的に免疫細胞にダメージ与えるためです。
本書ではヨーロッパの中硬水がオススメされて
いましたが、そんな水を常に飲むわけには
いかないので個人的には
白湯にして飲んでみようと思います。


衛生管理については自然の
細菌を適度に摂取することで、
免疫を正常化させることがオススメされています。

本書の元となる書籍が発行されたのが2014年なので
現在のようなコロナウイルスの感染拡大は
想定されていません。

ですので極度な薬用せっけんでの手洗いなどは
本書では免疫を低下させると書かれています。


しかし、全体を通して免疫を向上させることは
新型コロナウイルスの感染抑制という観点からも
有効ですので、本書の内容の実践は
その意味でも意味があるかと思います。

4.本書を読んだ感想

本書を読んだ率直な感想としては腸内環境を
整えて免疫を活性化させるには、一般的に
言われている健康にいい生活を徹底することが
何より大事だということです。

ビジネスの世界でもそうですが、
当たり前のことを当たり前にできているかというと
実は多くの企業が出来ていなかったりします。

私たちは自分の体をマネジメントする
経営者として、自分の体にも当たり前のことを
しっかりと実践してやることが健康維持には
非常に重要なことであると改めに実感しました。

何より私自身毎年スギ花粉アレルギーに悩むので
本書に記載されている当たり前をしっかりと
実践して、来年こそは薬なしで乗り切ってやろうと
決意を固めた次第です(笑)

私は割と健康マニアなところがあるので
情報としての目新しさは少なかったですが
健康にあまり意識したことがない方にとっては
入門書としてすごくわかりやすく
すぐに読むことができるボリュームなので
是非一度読んでみて下さい。


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