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心の炎が消えていないか

昨日とある企業を訪問した。

これまでも間接的に名前を聞いたり
業界の交流会で見たことはあったのだが、
話をする機会がなかった企業である。

ふとした縁から面談させて頂けることになり
昨日訪問したのだ。

プロフィールにも書いているように
私は繊維関係の商品の開発職をしている。

繊維関係というと多くの人は
斜陽産業だと感じるのではないだろうか。

日本はかつて繊維に強みのある国であった。
ところが海外企業が競争力をつけ、
安価な人件費で大量の繊維を生産するようになると
日本の繊維産業は衰退していった。

この話は小学校の社会科の授業などで
聞いたような気がする。

実際私も繊維関係で働いてはいるが、
原材料の糸の多くは海外製であるし、
国内の加工業者も作業者の方が高齢化していたり、
後継者がいないなどの理由で
廃業を余儀なくされる場合も少なくない。

このような状況であるとどうしても
新しい設備投資も行われず、
さらに産業の斜陽化に拍車がかかってしまう。

私は商品開発としてこのような状況の中で
いかに面白い組み合わせができるか、
過去に誰も作ったことのないような
面白いものが作れないかを模索している。

もちろんあまりに業界との温度差が
大きすぎると話が前に進まないが、
実際多くの業者の方と話をすると
「それ、面白そうやね」となり
話が前に進むのだ。

一見あきらめの色が強い業界でも
そこで働く人の中には
面白いものを作りたいという
炎のようなものが残っている。

昨日訪問した企業はそんな業界の中でも
非常にアグレッシブに経営を進めており、
業界の中でも異質な感じではあったが、
実際お話をしてみると熱意のようなものを
とても感じた。

まさに心にある炎にしっかりと
薪を供給しつづけて炎を大きくしている印象である。

これから私たちを取り巻く環境は
まだまだ変わるであろう。

ここ数年で世界情勢が大きく変わったように
これから数年もまだまだ変化することは
想像に難くない。

しかし、その中で生き残っていくには
まさに心の中にある炎を強く保っていくしか
道はないのである。

変化の逆風に自分の炎を吹き消されてしまえば
後は流れに従うだけになってしまう。
動力を失った船はいくら舵を切っても
流れに従うことしかできないのである。

そうではなく、自らの炎にしっかりと薪をいれ、
そのエネルギーで前に進みながら舵をきることこそ
今後私たちに求められることなのだ。

一見この話は企業だけの話に見えるが
決してそんなことはない。

個人も全く同じである。

自分自身を、そして家族をどのように
この大きな流れの中でうまく生かしていくかを
考えたときに、
自らの動力で動けるかどうかは
大きな違いになることは言うまでもない。

よく環境は人を変えると言うが、
これはまさに環境の中に炎を強く燃やす人が
多くいれば、その炎が自分にも延焼して
自分の心の炎も強くなるからであろう。

あなたの炎はちゃんと燃え続けているだろうか。

風前の灯になっているのであれば
ぜひその炎に薪をくべてみてほしい。

この記事を通して私の心の炎の熱さが
ほんの少しでも伝わっていれば
とてもうれしい。

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