【本好きの聖地で働く】⑯小規模校から中規模校へ。変わらない思い
小規模校から中規模校に異動しました。
仕事内容はもちろん変わりませんが、生徒や先生の考え方が違いますから、やり方も異なってきます。
まずは前任の先生としっかり引き続きを行い、4月から混乱しないように努めました。
遠い…
この学校、いろいろと遠かったんです。
それで最初は戸惑うことばかりで…続けられるか不安しかありませんでした。
教室との距離
図書館は一つの塔としてある意味独立していて、教室からけっこう離れていました。
生徒が休み時間に気軽に来れる距離ではなかったんですね。
昼休みと放課後まで授業での利用がなければずっと一人ぼっち状態…。
前任校の在籍が長かった分、最初はなかなか慣れませんでした。
職員室との距離
職員室も当然ながら遠かったんです。
先生達の人数も多く、どの先生がどの学年か把握するのにも苦労しました。
心の距離の縮め方がわからない……。
図書部長も忙しそうで、なかなか相談しにくいというのもあり、最初の頃は悶々とした日々を送っていました。
素直な生徒たち
昼休み
昼休みには数人の生徒が来て、本を読んだり借りて行ったりと、意外と盛況なんです。
3年生は新聞を読む子もいて、進学を目指す生徒は違うなーと思っていたら
授業で新聞記事を読んで発表しなきゃならないんです!とのこと。
なるほどー。
だんだんと生徒が私に慣れてくると、話しかけてくれる生徒も増えてきました。
ちょっとした悩み相談やクラスでの出来事を話したり、先生やクラスの愚痴を何気なく話したり…。
ほぼ同時に話してくるので、聞き取れないことも多かったのですが…(笑)
放課後
放課後は部活に行く生徒がほとんどですが、部活をやっていない生徒は学校図書館に来て勉強したり、公共交通機関で通っている生徒は時間まで時間つぶしをしに来たりしています。
数人で黙々と勉強している生徒を見ていると、真面目だなーと感心してしまいます。
ただ、彼らの時間に合わせてしまうと私が定時で帰れないことも多いのが玉に瑕なのですが。
先生たちは部活動等で遅くまで残っていらっしゃることが多いので、生徒たちもその感覚で18時くらいまで居ちゃうんですね。
できれば定時に帰りたい私としては、ここが悩みどころでした。
帰りたいけど、生徒の気持ちを考えると…といったところです。
やることはあるので仕事をしていてもいいのですが、そうすると今度は自分がキリの良いところで終わる仕事を探さないと帰るのが遅くなってしまいます。
生徒たちと接して
共通点
生徒たちと接してみて、
どこの生徒…というか子どもというのは、どんな環境でも本質は同じなんだと気付きました。
話を聞いてほしい。
共感してほしい。
分かってほしい。
褒めてほしい。
認めてほしい。
ベースはこれではないでしょうか。
自己肯定感が低い子どもが増えていると言われる昨今。
(そもそも自己肯定感の高い大人もあまりいない気がしますが…。)
何気ない雑談やちょっとした相談を通して、彼らの自己肯定感を上げたり、自己受容ができるような話をしたりしていけたらなぁと思っています。
声掛けの大事さ
大人のちょっとした声掛けや言葉によって、子どもたちは笑顔になったり自信がついたりすることを司書生活を通して知りました。
時間がないと言って、スピード重視、タイパ重視の現代社会でも、人と人との関わりや言葉にとって人は救われるんじゃないかなと感じています。
そのきっかけの一つとして、学校図書館で本を読んで本の中からヒントをもらったり、学校図書館に来る生徒や司書と話すことで元気をもらったりしてほしいと願っています。