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#93「As a Serviceがビジネスを変える――モノからコトへ再発明する方法(AIエージェント時代の未来を切り拓く16の必修DXコンセプト#9)」

デデデータ!!〜“あきない”データの話〜第54回「As a Service化 -リース、サブスク、クラウド化とは違う新たなビジネスモデルの再発明-(DXコンセプト9)」の台本をベースにnote用に再構成したものです。基本的なDXコンセプトを学んでいくために構成に変更しています。

AIエージェント時代の未来を切り拓く16の必修DXコンセプト#9="As a Service化"(製造業のサービス化)

これまで多くの製造業やサービス業の現場で「どうやってデジタルを取り入れて価値を高めていくか」を考えてきた。デジタル技術とサブスクリプション型サービスの融合は確かにブームだが、実際に取り組んでみると失敗してしまうケースも少なくない。

そこで今回は、いわゆる「as a Service」(XaaS)化とは何か、失敗例と成功例を比較しながら、どうやってビジネスモデルを再発明していくかを整理したいと思う。

第一部:モノビジネスからコトビジネスへの変革の壁

「モノを作って売っていた会社が『よし、次はサブスクだ』『月額課金で儲けたい』と言っても、現場で何をどうすればいいか分からない」といった声を耳にすることが多い。たとえば自動車業界では、オーナーシップ(所有)から利用シェアへ転換しようとした高級車ブランドが次々にサブスクを打ち出したが、軒並み撤退を強いられている。

高級車サブスクの失敗例

  • キャデラック「BOOK by Cadillac」:2017年開始→2018年一時中止→2020年再挑戦も再び終了。コストが嵩みすぎて採算が合わない。

  • BMW「Access by BMW」:月額2000ドル以上という高額設定で利用者が限定的になり、2021年に終了。

  • メルセデス・ベンツ「Mercedes-Benz Collection」:やはり高額かつ保険コストなどで収益化失敗。

  • ポルシェ「Porsche Passport」:高価格帯ゆえファンの所有欲とはズレがあり、規模拡大が難しい。

  • アウディ「Audi Select」:運営コストとブランドの不一致で展開縮小。

共通しているのは、所有に魅力を感じる高級車ユーザーへのアプローチが誤りだったこと、そして保険やメンテナンスなどのコストがまったくペイしなかったことだ。サブスクリプションは魔法の杖ではない。単に月額化しただけでは破綻するという現実を、これらの事例は端的に示している。

資生堂「Optune」のチャレンジと撤退

資生堂が2019年に開始したIoTスキンケア「Optune(オプチューン)」も、わずか1年ほどで撤退した。スマホアプリで肌を分析し、IoTマシンが調合した最適な化粧液を月額1万円で提供する試みだったが、結局「商品自体のパーソナライズ」には限界があった。店舗の美容部員を通じたきめ細かな接客を重視する資生堂の強みを、デジタルだけで再現するのは難しかったという。

ここに見えるのは「モノ中心に組み上げられた組織やチャネルを、デジタルやサブスクに付け替えても価値は作れない」という厳しい現実だ。多くの製造業がアプリやデバイスをつけて「これでサービス化だ」と安易に考えてしまい、失敗を繰り返している。

第二部:As a Service化――新たなビジネスモデルの誕生

こうした失敗例に対して、ロールス・ロイスやキャタピラー、そして海外のクラウドサービス各社は比較的うまくサービス化に成功している。どこが違うのか。

「as a Service」とは何か

製品を単に売り切るのではなく、「継続的なサービス提供」として顧客に価値を届けるビジネスモデルを指す。サブスク(定額制)という表面よりも大事なのは、デジタル技術とデータ活用を組み合わせ、使えば使うほど便利になったり、必要な時だけ柔軟に拡張したりできる点だ。

例えばクラウド基盤のAWSやAzure、GCPは、インフラを月額で貸すだけでなく、常にサービスをアップデートし、新機能やサポートを追加している。ユーザーはイニシャルコストを抑えつつスケーラブルに拡大し、常に最新環境を利用できるわけだ。ここでは「稼働時間や利用量に応じて課金」「バージョンアップやメンテナンスを提供者が一括管理」などが鍵となる。

第三章:As a Serviceの成否を分ける「デジタルサービスの付加価値デザイン」

ロールス・ロイスの先進性

1960年代に既に「Power by the Hour(稼働時間課金)」を始めていたのがロールス・ロイスである。航空機エンジンを売るのではなく、稼働時間に応じて料金をもらい、メンテナンスも含めて一括管理する。エンジンの故障リスクをユーザー(航空会社)が負うのではなく、ロールス・ロイスが責任を持って稼働率を保証する。顧客はパフォーマンスと安全性という「結果」に支払い、ロールス・ロイスはデータを収集し、最適化を図る。これこそがas a Serviceの原型といえる。

HPのDevice as a Service

リースとは異なるのが、HPのDVaaS(Device as a Service)だ。単にPCを貸すだけではなく、セキュリティアップデートやソフトウェア管理、メンテナンスを含めて提供する。企業側はIT部門の負担が大幅に減り、端末の不具合にもすぐ対処してもらえる。リース契約でありがちな「3年固定」「故障対応は別途」より柔軟かつ包括的で、コストと効率を両立させられるわけだ。

BoxがDropboxより10倍高い理由

オンラインストレージとしての「基本価値」はDropboxもGoogle Driveも変わらない。ファイルをアップロードし、共有する機能は同じはずだ。しかしBoxは1GBあたりの単価が他社の5〜10倍にもなる。理由は「機密情報を扱うエンタープライズ用途」で徹底したセキュリティとワークフロー設計が求められるからだ。大企業が「ここだけは絶対に外せない」と思う付加価値が一体化しており、そこにプレミアムな価格設定が成立する。単なるクラウド保存から「安全な業務プロセス管理プラットフォーム」へと進化した例である。

キャタピラーのEquipment as a Service

建機にIoTセンサーを搭載し、稼働データをリアルタイムで分析。燃費最適化や予兆保守を行うことで、建機のダウンタイムを減らす。さらに、必要に応じて建機を増減できる契約形態を整え、顧客が経営リスクを抑えつつ必要な時に必要な重機だけを使える仕組みを提供している。これはロールス・ロイスの発想に近く、「所有」ではなく「稼働する機能」そのものをサービスとして売っている。日本のコマツもKOMTRAXで似た仕組みを持つが、キャタピラーほどの包括的モデルには至っていない。

スマイルカーブと付加価値のシフト

製造業の付加価値は従来「組み立て・量産段階」に集中しがちだったが、グローバル化によって「モノを作る」優位性は薄れつつある。いわゆるスマイルカーブの両端、すなわち上流(企画・ブランド設計)と下流(アフターサービス・継続サポート)に付加価値が移動している。Appleが組み立ては海外委託しつつブランド力とエコシステムで莫大な利益を上げる構図が典型例だ。


スマイルカーブ



「モノ」だけでは差別化が難しくなり、「体験」や「継続的なアップデート」こそが競争力になる。ネットフリックスやSpotifyがCDの所有からストリーミング利用へとシフトさせたのも同じ話だ。どれだけ顧客のデータを活用し、意味や意義を深められるかが決め手になる。

第四章:As a Service化によるビジネス再発明のヒント


As a Service化によるビジネス再発明

1. 具体から抽象へ

Appleの音楽ビジネスを例に、iPod(具体的デバイス)からiTunes→Apple Music(抽象的な体験)へと進化したように、まず「モノとして売る部分」を入り口にして、少しずつサービスや体験へ広げていくプロセスが有効だ。いきなり全部サブスク化するのではなく、段階的にサービスの抽象度を上げていく方が混乱が少ない。

2. 意味と意義を深める

スターバックスは「コーヒー」ではなく「第三の場所」を作り出した。顧客はリラックス空間を求めて足を運ぶ。「自社の製品は何をもたらしているのか」と一段深い意義を定義すると、サービス設計の軸が見えてくる。

3. モノとコトを融合する

AdobeのCreative Cloudが単なるソフトウェア売り切りから脱却し、クラウド連携や素材提供まで含めた価値をサブスクで展開するようになった結果、デザイナーやクリエイターからの評価がさらに上がった。ハードやソフトを押し付けるだけでなく、継続的に使い続けてもらうコトの観点が重要だ。

4. エコシステムを構築する

自社単独で完結せず、パートナーや顧客同士の連携を促し、ネットワーク効果で価値を高める。Google Healthが医療機関、薬局、ウェアラブルデバイスを巻き込み、包括的な健康管理を目指しているのはこの発想だ。多様なプレイヤーを組み合わせ、顧客に総合的な体験を提供すれば、サービスとしての魅力が飛躍的に増す。

5. シームレスな移行

Office 365(現Microsoft 365)の事例も象徴的だ。従来のパッケージ版Officeユーザーを一気に突き放すのではなく、段階的にクラウド版へ移行しやすいステップを用意した。サブスクへ移行する際、既存顧客が混乱しないよう支援策を打つことで、長期的なロイヤリティを得る。テスラがOTA(Over The Air)アップデートで車の性能を常に進化させるのも同様で、ユーザーが所有を負担に感じるどころか、「いつも新鮮にアップデートされる」ワクワク感を持つ。

まとめ:サービスは「バンドル」された価値

「モノ+デジタル+サポート+データ分析+アップデート」…これらをひとまとめにして、結果に対して料金をもらうのがas a Serviceの本質だと思う。単なるサブスク料金ではなく、「データを活用して常に最適化し、顧客が必要とする体験を提供し続ける」ことが真髄といえる。

失敗例は、ほとんどが月額化やシステム導入だけで終わっている。成功例は、顧客が「所有リスクを負わなくても、運用を丸ごと任せられる」「常に最適化されたパフォーマンスが得られる」という、真の意味での継続価値を実現している。

この大きな違いを意識しながら、モノからコトへ、そして「体験+デジタル+データ」による強固なサービスを作り上げることができれば、スマイルカーブの下流側で持続的に利益を生み出せる。製造業でもサービス業でも、DXの成否を分けるのはここだと確信している。


資料1:  「As a Service」とは何か

■ 「As a Service」とは何か

  • 定義
    製品や機能を「売り切り」ではなく、継続的な価値提供(サービス)として顧客に提供し、料金を従量や定額などの形で得るビジネスモデル。「サブスクリプションモデル」や「従量課金型モデル」が一般的だが、真髄は “継続的な最適化やサポート、デジタル連携” により、単なる購入・導入時の価値を超えた付加価値を創出する点にある。

  • 背景

    1. デジタル化(DX)の加速により、データ活用・クラウド基盤の導入が容易になった。

    2. 顧客が「モノ」そのものではなく「必要な時に必要な機能」や「結果」に対して対価を支払う傾向が高まった。

    3. 製造業でも「所有リスク」や「メンテナンス負荷」をメーカー側が引き受けることで、顧客満足度と収益の継続性を同時に追求する狙いがある。

■ 「As a Service」化の類型

本ノートでは、代表的な「As a Service」のカテゴリーをいくつか取り上げ、それぞれの事例を紹介する。厳密に定義が固定されているわけではないが、理解を深めるために整理している。

1. SaaS(Software as a Service)

  • 概要
    従来はパッケージソフトを買い切りで導入していたものを、クラウド経由で利用できるようにし、月額や年額で支払うモデル。

  • 主な特徴

    • ベンダー側で常時アップデートや機能追加を行う

    • ユーザーはハードウェアを所有・管理しなくてもよい

    • 初期導入コストが抑えられ、スモールスタートしやすい

  • 代表例: Salesforce

    • 顧客管理(CRM)をクラウドベースで提供

    • システムの買い切り→保守契約といった旧来のモデルとは異なり、利用者数や必要機能に応じた柔軟な課金

    • 継続的な機能アップデートとサポートにより、顧客ロイヤリティを高める

2. IaaS(Infrastructure as a Service)

  • 概要
    サーバー・ストレージ・ネットワークといったITインフラを、クラウドで必要な分だけ利用するモデル。

  • 主な特徴

    • 自前でデータセンターやサーバーを保有せず、オンデマンドでスケール可能

    • ハードウェア購入・メンテナンスの手間を大幅に削減

  • 代表例: AWS, Microsoft Azure, Google Cloud Platform

    • AWSが2006年に参入し大きなシェアを獲得

    • サーバーリソースをAPIで管理できるため、スタートアップからエンタープライズまで幅広く導入

3. XaaS(Everything as a Service)

  • 概要
    SaaSやIaaSをさらに拡張し、あらゆるモノや機能が「サービス化」できるという考え方。

  • 狙い

    • 製造業がモノ+デジタル技術をバンドルし、継続課金を実現

    • 顧客の所有リスクを減らし、メンテナンス・運用最適化を提供する

以下では製造業に焦点を当てた「XaaS」の具体的事例を詳しく解説する。

■ XaaS(モノのサービス化)の主な形態と事例

(1) Equipment as a Service (EaaS)

Caterpillar(キャタピラー)のEaaS

  • ポイント

    • 建設機械(重機)にIoTセンサーを組み込み、遠隔監視・予防保守・燃料最適化など総合的なサービスを提供

    • 顧客は機械そのものを購入する代わりに、稼働時間や利用量に応じて支払うモデルを選べる

    • ダウンタイムを減らす=顧客の収益ロスを減らすことで付加価値を生み、安定的なサブスク収益を獲得する

  • コマツ「KOMTRAX」との比較

    • コマツもGPSや稼働データのモニタリングを行う「KOMTRAX」を標準搭載

    • 一方、キャタピラーは「所有から利用」への切り替え(EaaSモデル)を強く進めており、より包括的なサービス提供へシフト

Rolls-Royce「Power by the Hour」

  • 概要

    • 航空機エンジンの利用時間に応じて課金。メンテナンスや故障リスクはメーカー側が一括管理

    • 1960年代から導入しており、as a Serviceの原型といわれる

  • 重要性

    • 航空会社は突然のエンジントラブルコストを削減し、稼働率を高められる

    • Rolls-Royceはエンジンに搭載したセンサーから継続的にデータを収集し、予防保守や性能最適化を実施

(2) Device as a Service (DaaS / DVaaS)

HPの「Device as a Service」

  • 内容

    • PCやタブレットを「リース」ではなく「サービス」として提供

    • ハードウェアのセットアップ・保守・セキュリティ管理・サポートまですべてを月額課金で包括

  • リースとの違い

    • リース=期間固定が多い / メンテナンスやソフト更新は別途コスト

    • DVaaS=いつでもデバイス追加・削減が可能で、セキュリティ対応や故障交換などを含むフルサービス

  • メリット

    • 企業側のIT部門負荷を大幅に軽減し、常に最新デバイスを利用可能

    • HPは安定的なサブスク収益に加え、顧客との長期的関係を構築

(3) Warehousing as a Service (WaaS)

ShipBob

  • 特徴

    • EC事業者向けに倉庫管理・配送代行を一括で提供

    • AIによる在庫最適配置、複数拠点ネットワーク、リアルタイム在庫管理などを月額または従量課金で提供

  • 事例:A Year of Dates

    • 以前は3週間かかっていたリードタイムが3日に短縮

    • 米国内に在庫を分散配置することで、顧客満足度や売上が大幅に向上

  • WaaSが生む価値

    • 倉庫を自社で持たずに拡張・縮小ができ、リソースを本業の企画や販売に集中できる

(4) Lighting as a Service (LaaS)

Signify(旧Philips)の事例

  • 概要

    • 照明設備を販売するのではなく、必要な照度・演出をサービスとして定額提供

    • 設計・施工・メンテナンス・交換までを一括で契約し、導入時の初期投資を抑える

  • メリット

    • ユーザーは設備保有リスクを負わず、最新かつ省エネ性能の高い照明環境を利用できる

    • Signifyは設備稼働のデータを回収し、消耗部品の最適交換やアップデートを行う

  • 川崎競馬場での事例

    • 従来比60%省エネを達成

    • イベント用のライトショーや各種演出にも対応し、顧客体験と設備更新が融合

(5) その他(バラエティ事例)

Netflix(映像配信)

  • コンテンツを「所有」から「ストリーミング視聴」へ移行

  • パーソナライズ機能、オリジナル作品など「付加価値」を高め、月額課金でもユーザーが「高い」と思わない仕組みを確立

Adobe Creative Cloud(ソフト販売→サブスク)

  • 従来のパッケージ販売を廃止し、常に最新バージョンが使えるクラウド経由のサブスクへ

  • 写真素材やフォントなどの付加サービスを統合し、「独自のエコシステム」によるプレミアム価値を創出

Box(ストレージ)

  • 個人向けなら無料や低価格が主流だが、エンタープライズ向けセキュリティ・アクセス制御やワークフロー機能をバンドル

  • 結果的に1GBあたりの価格がGoogle DriveやDropboxの5~10倍でも成立する

■ 「As a Service」導入時の要点

  1. データ活用基盤

    • ハードやソフトをサービス化するには、継続的なデータ収集・分析 が必須。メンテナンス予測や顧客行動分析などに活かしてこそ差別化が生まれる。

  2. 課金体系と収益モデル設計

    • 従量課金 / 定額課金 / ハイブリッドなど、顧客にとって納得感のあるモデルを選ぶ。コスト構造を見誤ると、高級車サブスクのように採算が合わなくなるリスクがある。

  3. 顧客体験の最適化

    • 単なるリースや売り切りではなく、「結果や体験」 を保証する視点が必要。ロールス・ロイスはエンジン稼働率を保証、HPは端末のセキュリティ・管理を含めた包括サービスを保証する形を取っている。

  4. エコシステムの構築

    • 多くの成功事例では、他社システムやパートナーとの連携で付加価値を高めている。ShipBobやBoxなどは、外部ツールとのシームレス統合を強みとしている。

  5. シームレスな移行戦略

    • 既存顧客がいきなり新モデルに抵抗を感じないよう、段階的にサブスクやサービスモデルへ移行する施策が重要。MicrosoftがOffice→Microsoft 365へと移行した方法が好例。

■ まとめ

「As a Service」は、単なる定額制やリースとは異なり、サービス提供者が責任を持って製品・設備・データ管理まで包括的に請け負う ビジネスモデルといえる。事例から見えてくる共通要素は以下のとおり。

  • モノ販売から“顧客成果の保証”にシフトする
    → 顧客が最終的に欲しいのはモノではなく「機能的成果」「安定した稼働」「最適な体験」である。

  • データ活用とサポート体制を組み合わせる
    → メンテナンス、保守、故障予測など顧客が煩わしいと感じる部分をメーカーが引き受け、継続的な価値を生む。

  • 継続課金による安定収益と顧客ロイヤリティ強化
    → 長期的にはメーカーも顧客もWin-Winの関係になりやすい。

製造業やサービス業がこのモデルを取り入れる際は、「自社の強みをデジタル+サービスにどう落とし込むか」「課金体系やサポートをどう構築するか」が鍵になる。失敗事例の多くは、サブスク化だけを先行し、付随するコストや顧客価値の設計を誤ったケースが目立つ。一方、ロールス・ロイスやHP、キャタピラーなどの成功企業は、データ活用と「顧客が抱えるリスクや面倒を肩代わりする仕組み」をセットで提供している。その姿勢こそが「As a Service」化成功の核心といえよう。

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