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カウンセリングが超苦手な人に贈る「身振り手振り」教本【動画9本付】


みなさんこんにちは。
北海道若手治療家コミュニティの
花田隼人(@hokkaido_wakate)です。


分かりやすく説明のためには
「身振り手振り」が大切です。

説明が苦手な人ほど、

この身振り手振りを
「我流」でやっていて
「非効果的」な使い方になっています。


しかし、
経験則で自然と身につけるものなので、
改めて言葉で教わる機会はありません。

そこで今回は、
花田がよく使う「身振り手振り」について、

【動作】【目的】【狙い】【効果】を
すぐに理解して使えるように
お伝えしていきます。




 
 

【開放】パーティープレートモーション


「パーティープレート」とは

パーティーのテーブルに置かれる
「大皿」を意味しています。

自分の両腕を広げて、

大きな皿を描くような
モーションをとります。

目的としては、
相手に自由に話して
もらいたいとき
に使います。

「今日の調子はどうですか?」
「何かあったんですか?」など、

オープンクエスチョン
投げかけるときに行うと効果的です。

モーションの狙いとしては、


「この皿で受け止めるので何でも言って」
という「度量」があることを示して、
安心感を与えるために行います。

このモーションをしてからは、
ペーシング(うなずく、相槌を打つ)に徹し
相手が話し終えるまで待つようにしましょう。

ちょうど野球で捕手が投手に対して
両腕を広げるようなポーズをして、
ストライクゾーンを広く見せたり、

「どこに投げても取ってやるから
全力で投げてこい」という
イメージを伝達するときに使う
モーションに狙いは似ています。

すなわちこれは、
相手が被るリスクを減らしつつ、
相手の反応に自由度を保証する
ポーズでもあります。




【原点】私モーション

身振り手振りの中でも
基本中の基本として、

自分を指し示して
「私」を意味するポーズは
使う機会が多いモーションです。

この時の
手の動きや形次第では、
相手に与える印象が大きく変わります。

例えばグー。

グーで胸を打てば
自信や、強さ、若さ、
安心感
を演出できます。

また、
指を伸ばした形で自分を示すと、
優しく、穏やかで、洗練された印象
演出することができます。

一人称が
「俺」「私」「僕」など
色々な言葉があるように、

自分を指すときの手の形にも
バリエーションをつけると
印象が変わるので、

あなたのキャラクターにあった形を
ぜひ意識してみてほしいポイントです。




【整理】例示モーション


「こういう場合もある」
「こんな場合もある」

「これと、これと、これが影響している」

「ご提案としては、Aと、Bがあります」

以上のような
複数の事柄を提示したいとき
使うモーションです。

このモーションをすることによって、
クライエントの視線が術者の手に向き

その手は複数のモノが空間に並ぶように
動かしているので、

術者が話す複数の例示を
しっかり区切って聞く
ことができます。

一つ一つの例示を
しっかり整理しながら聞けるので、

クライエントも
よく理解したうえで選択できます。






【切替】ピリオドモーション


問診や診察の終わり。
施術の終わり。
説明の終わり。

などなど、

その場の空気に区切りをつけて
次に移るとき
にこのモーションをとります。

場を区切るには
「音」が有効です。

東京ディズニーランドは
園内エリアごとに水路を設けて
水音で空間を隔てています。

学校のチャイムも
もしなければ
学生のONとOFFのスイッチは
切り替わらないでしょう。

物事の終わりと始まり、
その区切りには音が大切な働きをしています。


しかし、
あまりに耳を突くような
高くて大きい音を立てるのは
耳障りだったりします。

そこで、
「おにぎりを握るように」
少し丸めた手どうしで

「パチン」ではなく
「ぱしょっ」と
音が崩れて鳴るように

手を重ねて叩きます。

空気を手の中に含んで
拍手するような形です。

音階にすると、
手のひらを打ち合わせて
高く、硬く、鋭い音を立てるのが
「シ」だとすると、

その更に低い
「ミ」くらいの
音を立てます。

音の強さは
自分とクライエントの2人が聞こえる
音の大きさで十分です。

この音があることによって、

例えば問診に区切りがついて、

クライエント本人が
これから開始される施術に意識を向けて
気持ち切り替えられたり、

施術が終了後、

「施術が終わったのか
 まだ続くのかよく分からない」 

といった宙ぶらりんな
気持ちにさせなかったりと、

「区切り」と「終わり」を
明確に示すことができます。

終わる時は終わることが分かるように、
「音」と「モーション」を伴わせて
手を軽く叩いてクロージングされると
よいと思います。





【説明】お手を拝借モーション

「一丁締め」「三本締め」をする際に、
「お手を拝借」って声掛けとともに
取るポーズがありますよね?

両手のひらを上に向けて
その後の拍手の準備をするわけですが、

この両手の手のひらを
上に向けている体勢。

これは
自分自身が何かを説明している際に
とると良いポーズの一つです。

指先が相手に向くので、
話の向かう先が相手を示すことになり
聞き手も自分ごとに感じやすくなります。

「プレゼント for you」の
手の形ともいえますね。

両手をひらいたままで
手持ち無沙汰になれば、

たまに胸の前で両手を合わせてから
再度もとのポジションに戻す

変化がついて「身振り手振り」らしくなります。





【詳細】ジャグリングモーション

胸の前で
両手の手のひらを自分に向けて、

空気を前後にかき混ぜるように
クルクルと両手を回します。

これは、
少し長い説明や
専門的で難しい説明、
詳細な説明をする時に
おこないます。

手を回しているのは、

自分の胸の中から
言葉を掻き出して前に送っていく

そんなイメージをしています。

これは話し手側が
次の言葉を出しやすくなる
効果があり、

・説明が足りない
・分かりやすく噛み砕けない
・言語化ができない
・言いたい言葉が出てこない

といった問題の解消に貢献してくれます。

あまり長く続けるのも
視覚的に邪魔に見えたりするので、

タイミングよく
詳しい説明の時だけ使ったり、

他のモーションと混ぜながら
行うとよいでしょう。





【転機】提案モーション

指を上に向けて、
片手の手のひらを自分の胸に向けます。

胸と手のひらは
多少距離をとっておきます。

そこから手関節を
回外伸展させます。

手首をクルッと
相手に向けて返すようなイメージです。
肘の伸展が入っても良いと思います。

これは
「提案(suggest)モーション」といい、

話し手から何かを提案する時に
使用すると場に抑揚がでます。

プレゼンの場面では
聴衆に問いかけるときなんかでも
よく使われます。


イメージとしては、
聞き手がいる方向へ
話のボールを投げるイメージです。

聞き手側から見ると、
話し手の胸の方から
何かを自分に向けられたことが分かるので、

より受信率が高まる可能性があります。





【方向】HEREモーション

どこかを指示するときは
指先までピッと伸ばしておく
ことが
好印象につながります。

座ってもらう椅子、
案内するベッド、
荷物を入れるカゴ、
名前を書く記入欄。

場所を指し示すシーンは
意外とあるもので、

この時になんとなく
手を動かすのではなく、
指先にまで意識を送り
的確に場所を指示することで、

伝わりやすくなるだけでなく
所作そのものが美しく洗練されて見えます

これは
ホスピタリティを高める
手段の一つともいえます。

高級感の演出にもつながるので、
そのような路線でマーケティングを
している治療院には必須の動き方といえます。

コツとしては、

手のPIP関節(第二関節)を
最大伸展位
にすること、

指と指の間に閉じて
隙間を開けない
形を作ること。

この2つを意識するだけで
印象が大きく変わります。





身振り手振りの効果

身振り手振りの効果には
以下のようなものがあります。

①相手の集中力を高める
②説明への関心を高める
③自分の気持ちがノッてくる
④次の言葉が出やすくなる
⑤伝えようという意思を感じさせる
⑥分かりやすく伝えようという配慮を感じさせる
⑦言葉を具体的にイメージさせる


総じて話が聞きやすくなる、
伝わりやすくなる効果があると言えますが、

控えるべきダサい身振り手振り

をやると途端に
「落ち着きがない」
「コミュニケーションが下手」
などなど印象が悪くなります。


僕がオススメしないのは
「数字を指で示す」モーションです。

ちょっとなら不自然さがないのですが、

不慣れな人は
数字が出てくるたびにやろうとするので
手の動きがウザくなりますし、

何より指の本数なんて
一瞬で見分けるのは
視覚的に苦労するものです。


また、
「私モーション」に対して

「あなたモーション」をするのは
正直おすすめしかねます、

指で人を指し示さなくても
クライエントの立場に立てば
自分を指し示す時に手を向けられるのは
案外不快な印象が拭えないものです。

提案モーションは
話の内容を向けていますが、
「●●さん」と言いながら手を向けると
少し上からものを言っているように
感じられる方もいますので注意が必要です。

このあたりは
僕の経験値からくるものなので、
みなさんの臨床にフィットするかは
分かりませんが、

頭の片隅に置いておく程度に
吸収していただければと思います。


身振り手振りがあることで
伝わるパーセンテージは確実に上がります。

クライエントをあなたが思う
正しい方向へ是非導いてあげてください。




【患者へのプレゼン力を高める】





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