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さりげない一言

相手のさりげない一言が意外と心に響いたりしたことはないだろうか。

今回はそんなお話です。

(前回から見出し画像というものをつけてみました。閲覧数にも影響するのかという検証も兼ねてしばらく続けてみようと思います。)



年が明けて、俺たちはいつものように競技場でトレーニングをしていた。全てのメニューが終わり、みんなでダウンしてストレッチをしようとしていたときのこと。

渉が中学時代の陸上部の話をしていた。渉の中学では体操のときの声出しをめっちゃ大きな声でしていたみたいな話をしてくれた。そして、そのときの再現をしてくれた。

「いっち、にー、さん、しーーーっ」


想像以上に大きな声だったので、俺らはみんなで笑った。渉は中学時代、陸上部の部長だったこともあり、声出しも頑張っていたのだろう。

そして、渉がこんなことを言い出した。

「隼人と寺田が部長やらないんだったら、俺が部長やるよ!俺が全て練習メニューも決める!」

半分冗談だったんだと思うけど、俺はそこよりも、自分が部長の候補に挙げられていることに驚いた。
(えっ待って!俺そんな器じゃないよ。)

このときは自分がチームを引っ張るなんて本当に1ミリも考えてなかった。でも渉にこう言ってもらえたことで、ほんの少しだけ意識するようになった。

今思えば、渉には先見の明があるのかもしれない。

いや、もしかしたらあえてこういう言葉をかけて、俺に部長を意識させようとしてくれたのかな?

真相は分からないが、この「さりげない一言」は自分を少しだけ変えてくれた。

面と向かってストレートに言うよりも、今回の話のようにさりげなく言った方が、相手に「本気度」が伝わりやすいということが時々あると思う。

自分も何かあったかな〜と振り返ってみると、妻のことが頭に浮かんできた。

まだ交際して1ヶ月くらいの頃、2人で撮った写真を見て俺はこう言った。

「これ、結婚式のプロフィールムービーで使えそうだね!」

自然な流れでさりげなく言った言葉だったけれど、もう結婚する前提で話を進めてるのだから妻には「結婚」というものを意識させることができたのではないかなと思う。
(もちろん、このときはそこまで深い意味はなくて無意識に言っただけだったけれど)

ストレートに言うときと、さりげなく言うときを上手く使い分けることで、相手に与えるインパクトも変えられるということを学んだ隼人でした!


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