餅は魂が宿る神聖なもの!?なぜ年末に餅つきをするようになったのか?🌈
毎年、年末に行われる日本の伝統行事『餅つき』。
餅つきは、正月に向けた準備として行われるもので、稲作文化の発展とともに根付いていきました。
お米は、日本人の食卓には欠かせない、重要な食糧。
稲は『稲魂(いなだま)』や『穀霊(こくれい)』が宿った神聖なものと考えられてきました。
その流れで、お米を神さまにお供えして、豊作を願う習慣が生まれ、手づくりした餅を、神さまに捧げるようになりました。
当時は、五穀(米・麦・粟・豆・稗)の豊作を祈願する「五穀豊穣」の神さま『保食神(うけもちのかみ)』や『稲荷神(いなりのかみ)』に対し、感謝の気持ちを込めて餅をつき、お供えするためのものでした。
そのため、神さまが重要な役割を果たす正月(年明け)ではなく、年末に餅をつくようになったと言われています。
餅をつく際は、神職や寺の住職が立ち会う場合がほとんど。
・餅つき機や杵の清め
・しめ縄の設置
など、まず、慎重な作法が行われます。
その後、水を十分に吸わせた餅米を杵でついていきます。
「力強い音を響き渡らせながら、杵を高く上げ、一気に下ろす」
このリズミカルな動きが特徴的です。
つき上がった餅は、丸めたり切り分けたりして、神棚や仏壇に供えられます。
供える際は、『福』の文字を書いた紙に添えられるのが一般的です。
餅は、節句ごと、行事食としても定着しています。
「正月には『鏡餅』、桃の節句には『菱餅』、端午の節句には『柏餅』」
中でも、正月に飾る『鏡餅』は、平らで丸いのが特徴。
横から見ると、どっしりとした形をしています。
この形は、
・人の魂が宿る心臓の形
・社会や人間同士の関係が円満である状態
これらを表していると言われています。
平安時代になると「満月を拝むと望みが叶う」と信じられるようになり、神さまにお供えした丸い餅を拝むようになりました。
古来より、
「元旦は、新年を司る『年神さま』がやってきて、年魂(新年の魂)が授けられる」
と考えられてきました。
この年魂の象徴が『鏡餅』なんです。
また、
「三種の神器の一つ『八咫の鏡』を餅で表現するようになり、それが『鏡餅』と呼ばれるようになった」
という説もあります。
鏡餅には、年神さまの魂が宿るとされており、それを家族に分け与えたのが『お年玉』の始まり。
昔とは形は変わったものの、鏡餅を雑煮にして食べる風習は、今も残っています。
餅つきには、儀式的な側面があり、少しずつ時代とともに変化していきましたが、伝統は、今も、多くの家庭で受け継がれています。
伝統が継承され続ける限り、餅つきは、日本の風土や人々の絆を象徴するものとして、これからも大切にされることになるでしょう。
こうした日本の伝統を大事にすることで、神さまに愛され、良い年を迎えられるのかもしれませんね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈