人参は紫色だった!?オレンジ色に隠された健康効果とその働きを紐解く🌈
スーパーなどで一年中手に入る野菜のひとつ『人参(にんじん)』。
人参といえば、現在は、オレンジ色が主流。
なぜ、人参は、オレンジ色をしているのでしょうか?
オレンジ色の正体は、『βカロテン』という天然の色素成分。
β-カロテンは、色素の一種で、多くの植物や果物に含まれている成分です。
視力や免疫力を高めることで知られています。
まさに、人参の健康パワーの源。
β-カロテンは、紫外線から細胞を守ってくれる働きがあり、優れた抗酸化作用を持つことで知られています。
抗酸化作用とは、体内に発生する活性酸素を除去し、細胞のストレスを軽減する作用のこと。
・動脈硬化
・心疾患
・がん
こういった生活習慣病予防に役立つとされており、体内の健康状態を保つ重要な役割を担っています。
この抗酸化作用を持つ人参は、ストレス社会で生きる私たちにとって「今、最も摂るべき野菜」と言っても過言ではありません。
人参は、どんな料理にも合い、彩りも鮮やかにしてくれる野菜。
この明るいオレンジ色は、動物を引き寄せる効果もあり、人参にとって、自分たちの繁殖活動を助ける重要な色でもあります。
そんな人参ですが、昔は、全く異なる色をしていました。
その歴史は、約5000年前まで遡ります。
最初の頃は、野生種として、自然環境の中で育まれていた『人参』。
昔は、紫・白・黄色・赤など、さまざまな色の人参がありました。
その中でも特に多かったのが、紫色の人参。
当時の人参は、抗酸化作用をもたらす『アントシアニン(ポリフェノールの一種)』が多く含まれていたため、ほとんどが紫色をしていたといいます。
ただ、この野生種の人参は、細くて硬く、風味も独特で、食用には適していませんでした。
そこから、徐々に改良が進められ、根が太く、甘みが強い品種が次々と誕生。
オレンジ色の人参が登場したのは、17世紀。
原産地はオランダです。
当時のオランダは、農業技術が発展しており、自然交配を積極的に行っていました。
その結果、偶然誕生したのが、オレンジ色の人参。
日本に、このオレンジ色の人参が入ってきたのは、鎌倉時代以降。
この頃から、日本でも、徐々に料理にも取り入れられるようになり、人参の栽培も盛んになっていきました。
近年では、より栄養価が高く、環境への負荷が少ない種類の育種が進められている『人参』。
将来的に、人参は、味や見た目だけでなく、環境や健康にも配慮した、そんな野菜になっていくのかもしれませんね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈