ユングがパウリの夢分析療法を行い、アメリカのベイリー島セミナーでそれを報告した1936年の3年前は、ナチス政権が成立した、そのような時代でした。まずはパウリの夢に進む前に、どうしても、その時代につき、私の無意識がこだわる何かがあるようなのです。皆さんにも、妙に惹きつけられる時代はありませんか?私も一時期、戦国時代に惹かれましたが、明治維新の時代には、何故か興味が浅いのです。そしてナチスドイツの時代は日本では、大日本帝国や満州国の時代です。祖父母や多くの血縁者が生きた濃厚な記憶がまだ漂っています。まだ4K放送以前のモノクロ画像が焼き付く、セピア色の妙な懐かしさ。村上春樹の"騎士団長殺し"にも描かれている、まだまだ埋没したままの部分が多い、枢軸国の時代。この時代が強烈に私を牽引するのは、凄まじい民族意識の噴火洪水があったからです。各民族が数百万から数千万人の犠牲を出し、生きた人々も地獄を這いずりました。何億もの人間が生き地獄だった時代、日本民族もゲルマン民族もユダヤ民族、アングロ・サクソン民族、中華民族も絶滅に瀕した。それはまさに民族霊がこの地上に降下し、受肉した稀有な日々だったからこそ、ユングという選ばれた器に普遍的無意識や深層意識、元型といった霊感体系がもたらされたと、まずは押さえなさいと、私の中の何ものかが、無意識が文章を要求します。●時代精神とはある時代の様々な分野において支配的な動向を表す全体的精神傾向、spirit of timesとされます。古くは"民族精神"(ヘルダーリン)、"民族精神、国民精神は世界精神の現れ"(ヘーゲル)など。またある意味、ヒトラーと深刻な時代を共有した、ルドルフ・シュタイナーの"民族魂の使命"には、大天使論が説かれています。"民族魂とは地球上のあらゆる民族を守護する大天使であり、それぞれ割り当てられた時代をリードする"と。●またユング本人も自ら生み出した深層心理の体系と学会を生かすか、ゲルマン民族たる自分の血、数多くの素晴らしいユダヤ人の友人たちを生かすかで、ナチスとユダヤ勢力による股裂き状態に追い込まれていました。●ある意味、このような地獄のような時代は、活躍する天使の時代とも言えます。人間内部の量子場と、肉体を離れたものの量子場、そして天使と呼ばれる宇宙的量子場が、非常に近かった時期の時代霊が、今また私達に忍びより、ささやき、再びの危機、地獄と天界による選別を知らせているのかもしれません。今はと言えば、日本人の民族魂は、ほぼ眠っているか、虚脱しているか、魂をゲームファンタジーに食べさせているか。または地獄の千年に値する、大量殺戮に加担するか、見てみぬふりをするかを、大天使が見つめているのかも!です。少々長くなりましたが、搾りたてを注ぎます。