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マグカップの茶渋

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マグカップについた茶渋のような、雑でリアルな人生。薄暗くて、じめっとしてて、でもなんだか悪くない。
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2020年6月の記事一覧

心臓にナイフを忍ばせている。

自分が他人にどう思われているのか、わからない。というか、他人のことが何一つ分からない。世間の人たちはみんなきちんとしていて、私一人だけが皆に知らんぷりをされているような気になる。電車に乗ると天井には釣り広告、ドアにはポスター。就活、転職、キャリアアップ。モテ術、脱毛、マイホーム。並ぶ言葉のどれもが、自分と縁遠い。

被害妄想。誇大妄想。世界は私になんか興味がない。だから、就活の広告が表示されるのだ

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