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適応障害は再発するらしいー休職期間延長のお知らせ
03 定期通院
適応障害と診断されると、2~3週間に1度通院をする。私の通っている病院のお医者さんは割と淡泊で、一方的に話を聞いて診断を出す人だ。
生活のスタイルなどに話をしてくることもない。
病院は、職場から近いところを選んだ。乗り換えの時その駅を利用するのだが、芸能人かのように下を向いて誰にもバレないように歩いている。休んでいることがいけない事のような感覚だ。
初めは元々3ヵ月の休職診断だった。それが定期通院で年末まで伸びた。そしてそこからまた年度末まで伸びた。
「夕方まで寝てしまうんですよね」
「はい」
「たまに夜中涙が出ることがあって」
「はい」
「で、職場からこの様式に診断書を書いてほしいと言われて」
「あ、貰いますね」
「…」
お医者さんは黙々と書いて
「いつまでにしましょうかね休み、どうですか。」
「うーん、戻るビジョンが今は見えなくて、でも今戻らなきゃ異動とか出来ないみたいで、そこも迷っているんです。」
「うーん、でもまあ今の様子だったら、3月31日で書きますね。」
で、年度末まで休職になった。心療内科は割と患者の意向が強く患者側の意思で診断書を書いてもらえると聞くことが多い。今回においては、主観的に見てお医者さんの判断が大きかったように感じた。
でも、戻りたいと思わない患者を戻そうと思わないよなと思った。
実は私は人生2回目の適応障害である。
再発はそう珍しいことではないらしい。
1度目と今回の原因は違う。1度目は上司からのハラスメントだった。相談したのだが、上長はお咎めなしで、私がなにか好意を思わせている節もある。と言い出した。10以上上のおじさんに対してそんなことするわけないだろと今なら言い返せる。
自分でどうにかしなさいと上長に言われ、勤務時間ギリギリで出勤し、終わったらすぐ帰るとかしてみたらといわれ、管理職に管理されることなく過ごすことになった。
あの時は未熟だったし、とりあえず我慢するから必要以上に絡みたくないと思っていた。
最終的には今のお医者さんが何度か診断書を書いてくださり、診断書に警察等に相談するという文言を入れるといきなり180度態度を変えて、上長がすべての要件を飲み込んだ。
「職場での接近禁止、喋ることも禁止、同じ階段を使うのも禁止、誰かを介して話す。」ことが決まった。
でも、それは職場のチームに詳細が伝えられておらず、周りに気付かれることもなく、ひっそり当人同士で行われていた。
最終的に上長が居ないところで相手に話しかけられた。頭が真っ白になってトイレに逃げ込んだのを覚えている。恐怖を覚えてそのまま年度末まで1か月休んだ。とはいえ、休んだとはいえ仕事には行っていた。別室の見えないところで仕事をした。年度末の自分しかできない仕事をこっそり。
だから休んだというか、見えないところで仕事をした。
そして相手が異動し、何事もなく時が経った。その後、これから先、どう対応するかは今でも知らない。
今思っても、当時起きていたことはおかしいと感じることがたくさんある。
その方の名前が職場で上がると冷汗が止まらない。トイレに逃げ込む。年に数回だがそういうことがある。
復帰した後は周りのお局が急に優しくなった。それも怖かった。大人は信用できなくなった。厳しくすることが悪とも思っていないが、自分の気分や後輩のミスで明らかに態度が悪くなるのに、弱い人を見ると優しくするのは、自分の欲求を満たしているだけだと思った。
そんな組織の中に自分がまだいることに疑問を感じるようになった。職場の人であの人と繋がっている人がたくさんいる。
今は平気なふりをして仕事に行っているが、正直出張に出たくない。会うかもしれない。向こうは普通に仕事をしている。
1度目の時に職場のカウンセラーさんだけ
「もっと休んだほうがいいよ。」と言ってくれた。今思えば、あの時ちゃんと休んで、もっと我儘言うべきだったなとも思う。
今休んでいる理由のひとつかもしれない。