何も話す気が起きない週末。 『神』の目を通して世界を一望するこの感覚は、私から俗世間的な全ての感覚を剥ぎ取って行きます。 静寂と倦怠と失望、そして落胆…。 ただ泣きたいだけの土曜日。
溶け入る寸前の氷菓子の様に、ギフトはそこに置かれている。もう長い間放置された物の本質に、人類は未だ気が付いていない。 神々は至って穏和であり、彼方から人類の行くべき途を照らし続けている。 まさにこの朝の訪れが奇跡である事を悟るべき、夏の終わり‥。
昨夜と朝焼けが繋がって、空から降りて来た魂のように夏が安らかに復活する。 露に濡れたギフトが形を変えながら、尚も人類に警鐘を緩めずにそこに在る。 今日は昨日の続き。一億年前からずっと地球がそうして来たように今、人類は一億年後を思い遣らなければならない。 神々がそう教えてくれる。
【人類の執行猶予】 朝、もう消えてしまった筈の神のギフトはそのまま、地上に溶け入るようにそこに在る。 温厚な自然神を思わず仰ぎ、まさに今この奇跡の瞬間を魂に刻んで行く。 『あと少しだけ、時間をあげましょう。』 そう‥ 確かに誰かが囁く時、再び雨が降り始めた。
ブログを更新しました。 『祈りとかなしみ』: https://blog.didier-merah.jp/2021/07/20/prayer-and-sorrow/