秒針が動き出す様に気持ちが高鳴る。まさかと思いながら携帯が気になりだした自分の行動にハッとした。突風が吹き抜けるようにワタシの心は奪われていく。知らない自分が姿を現し始めた瞬間だった。戸惑いと愛しさが混ざり合い、一筋の光と共に差し込んできた。
ワタシの引力の強さはどれくらい強くなればアナタの事を引き寄せられますか?あと、どれくらい?
アナタの存在は感じられるのに。実態では現れてくれない。こんなに存在は感じられるのに触れることが出来ない……。ワタシはここにいるのに……。
ムダに相手の気持ちを想像して気持ちが浮き沈む。何気ないキッカケを探しては繋がる糸口をたどっていく。どこまでどんなやり方で気持ちをぶつけては受け止めてくれる深さを探ってしまう。自分への愛の深さをそんなやり方でしか実感できない自分に憤りと心地よさの両方を感じてしまう。