断言します。「接客」ってむずかしい。丁寧に接客しているつもりでも、不快に思われたり、一生懸命説明しているつもりでも、つたわってなかったり、たくさん提案しても買われなかったりする。お客様1人1人違うから正解がない。でも、だからこそ、おもしろい。
商品を提案は、「大好きな人へのプレゼント」に似ている。相手の好み、今の気分、ワードローブなどさまざまな情報から何をあげようか決める。そして、どんな風に渡すと喜ぶか想像する。お客様への商品提案もおなじ。どんな商品をどんなふうに提案するのかを販売員がどれだけ考えれるかに尽きる。
意外と知られてないのですが、接客指導は「売るにはどうしたらいいか?」よりも「お客様はどんな人でどんな気持ちなのか?」を先に教えよう。この順番を間違えると、一時売れるだけの販売員になってしまう。お客様心理を考えることができれば「売り方」はあとから付いてくる。10年前の私に教えたい。
草彅剛さんが初耳学で言ってた。「今は台本をほぼ読まずあれこれ考えすぎずに現場に向かう。でも20年前は台本にびっしり書き込み、1つのセリフをひたすら練習。その時代があったから今があると思う」って。初めから効率を求めなくてもいい。時間かけて失敗してもやり続けてから効率を求めるのもアリ
販売で成果がでない人の特徴は、「我流にこだわる」こと。「わたしはあなたとタイプが違うから」「このやり方はわたしには向かなさそう」。あれこれ言わずにまずはやってみてから何度も何度も改善したらいい。「行動」「改善」のスピード感がない人はどうしても伸び悩む。
イマイチな販売員は「何を話して」「何を売るか」ばかりを必死に考える。その前に「どんなお客様に?」を考えよう。万人に響く話しなんてない。万人にうける商品なんてないんだから。現場の販売員は毎日来店されるお客様の行動、表情、話し、ささいなこともヒントになる。お客様も見よう。
社会人になってからがホントの「学び」のスタート。学生時代は、自分の可能性をひろげるためのインプット中心のまなび。社会人になると「仕事」というアウトプットの場がふえる。毎日お客様と会話するだけでたくさんの「学び」がつまってる。怖らがらずどんどん接客しよう。
17年間アパレル販売やって思うのは、やり続けたら必ずできるようになります。人に興味がない&人見知りの私が初対面の人にどんどん声をかけれるようになった。興味をもって質問もできるようになった。売れるようになった。才能があったからでもなく、向いていたからでもない。続けてきたから。
安心してください。アパレル販売員の仕事はAIに変わったりしません。服の提案は人じゃなくてもできるけど、ファッションで心を満たすのは販売員じゃないとできないから。新しい服に身を纏うことで、外見が綺麗になるだけじゃない。明日もがんばる活力にもなる。心を満たせる販売員になろう。
売れない販売員は全ての商品を売ろうとする。売れる販売員は、お客様に「これはいらない」も伝えている。目の前のお客様に本当に必要なものを買っていただくことでお客様が幸せになることを知っているから。売れる販売員が見ているのは目先の売上ではなく購入後の未来。
覚えておいて。 「〇〇店で買った!」ではなく、 「〇〇店の▲▲さんから買った!」と言われる販売員を目指そう。多くの販売員は商品とお店の価値を一生懸命伝えようとする。 それも大事。でも今の時代もっと大事なのは、「自分」を売り込むこと。 あたなを指名するお客様がきっと増えるはず。
「なぜ?」→「どうしたら?」に変えてみよう。真面目な販売員は「なんで売れなかったんだろう?」と自分を追い込みごち。「なぜ?」で原因を深掘りすることは大切。でも、過去の反省点ばかりでてきて自信を失うのは勿体無い。「どうしたら?」に変えて、反省ではなく次へのヒントを見つけてみてほしい
「次は売れる」って思える根拠のない自信って販売員にとって大切なマインド。だって自信のない販売員から買いたいって思えないから。販売員の自信は、「態度」「表情」「声」などあらゆるところにでる。同じような接客をしていても自信があるかないかで伝わり方が違う。「次は売れる」と自分を信じよう
高単価商品の販売に罪悪感をもたなくてもいい。 優しい販売員はふと思う。「こんなに買ってもらっちゃって良かったのかな」って。でも、大丈夫。たくさん買い物したり、高いものを買えたときの買い物の方がわくわくしたり、ドキドキする。販売員は罪悪感ではなく、目一杯特別感を与えよう。