片島麦子氏『レースの村』(書肆侃侃房)を読んだ。日常の地続きとしてどこかに存在していそうで、一方でどこにもなさそうな、すこしふしぎな物語。「透明になった犬の話」の夢二のようにわたくしの足元で丸くなるのが透明になった犬であればと思う。