GREEN BOOK
もう昔の話だけど、仕事でメキシカンの同僚とワゴン車一台で米国中南部の田舎町を転々と3ヶ月近く旅したことがある。
昔、某通信機器メーカーで研究開発などをしてた時の話。
旅じゃなく仕事で(笑)
彼の名はホセ。
小太りで、メキシカンハットがめちゃくちゃ似合いそうな、絵に描いたようなメキシカンのオヤジ。
現地障害で呼ばれて現場を見に行くのですが、行ってみると米国の担当で手に負えない、他の問題調査なんかもいっぱいスケジュールに突っ込まれる。
取り急ぎ問題になっているサイトを見に行くだけのつもりなので、一週間分の出張準備しかしていないのに、行けば三ヶ月くらいの旅になる(笑)
そんなわけで、ワゴン車借りて、測定器とか積み込んで、米国を転々とすることになるのです。
宿は、行った先でホセが探してくれる。
ある時の話。
宿がなかなか見つからない晩があったのです。
(土地勘もないので、いつも現場に入ってからその日の宿を探すことにしていました)
その日、やっと取れたホテルは私一人分の部屋しか無く、ホセはよそに泊まるからって私を残して車で出て行ってしまいました。
夜も遅かったので、あまり話さずに別れたのですが、夜、フロントに用があって下に降りた時に、ふと公衆電話の横の貼り紙に気づきました。
"メキシカンに仕事を与えるな"
と、書いてあったのです。
宿がなかなか見つからなかった理由はこれでした。
ホセが泊まれるホテルは、この地区には無かったのです…。
日本と違ってあからさまに外国人差別がある。
ホセはどこに泊まったのだろう。
次の日、何も聞かずに、ランチはホセの好きなピザをご馳走しました。
この映画を観ながら、ホセのことを思い出してた。
ホセどうしてるかなぁ。
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