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断食日記5 断食1日目
さて、いよいよ断食がはじまった。前夜の頭痛はおさまり、朝はわりと平気に目が覚めた。
口に入れていいのは、酵素ジュース、酵素ジュースを水で薄めたもの、水、ノンカフェインのハーブティー、塩。
料理もせず、食事もしないとなると、暇だった。時間はたっぷりあるけれど、疲れることはしたくないから、昼寝したり、編み物したり。
少しだけ仕事をしたら、空腹で仕事をするのは慣れているので(お腹が空いていても、原稿のキリのいいところまで書いてしまおうとか、食事をするタイミングを失ったまま取材3件とか、そういうことをしてきたせいだ)、仕事ははかどった。
仕事人間みたいで、いやだった。
むかし、服部みれいさんに恋愛呼吸(服部さんが書かれたそういう本があるんです。男がほしい〜と願いながら、呼吸すると願いが叶うよ、という本。ざっくりしすぎ)のことで取材をしたときに、「男がほしい〜って願っても、いつの間にか仕事のことを考えているんです」と告白すると、「仕事が好きなんだよ」と言われたことを思い出した。
一日中、おなかが空いていて、空腹を感じるたびに酵素ジュースを水で薄めたものを飲んでいたら、3リットルくらい飲んだ計算だった。ただ水分だけ摂取するのはつらく、塩もなめた。たぶん、1gはなめたんじゃなかろうか。ナトリウムを摂取して、水で体内塩分濃度を薄めて、空腹をまぎらわせるという感じ。
むかし、自殺するならば餓死がいい、と思ったことがあったけれど、アホだった。空腹って、辛い。
猫たちは、わたしのことを病人と思っているようだった。具合が悪い時と同じ反応をしてくる。大丈夫?みたいな感じで、顔をのぞきこんできて、ぴたりと寄り添ってくる。猫には省エネモードが伝わったようだ。
幸い、どこも悪いところはなく、頭痛もなく、ただ元気がないまま、どうにか1日目を乗り切ることができた。
寝るときに、こんなにお腹が空いていて眠れるんだろうか、と思ったけれど、ちゃんと眠れた。