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断食日記7 断食3日目
朝はふつうに目が覚める。ふつう、というのは、お腹が空いて、でもなく、疲れて、でもなく、ふつう。すっ、と起きる。こんな調子なら、あと数日、断食できるかも、と思う。
着替えていて、びっくりした。大学生のときくらい、お腹がぺたんこなのだ。ぺたんこに気を良くして、もう1日がんばろう、と前向きになる。
この日は締め切りが近い原稿書きをしたが、何も食べていなくても、集中して書けるものだ、と気づく。
わがやで猫入りの雑誌の撮影をすることになったため、新しくしたキャットタワーが届く。何も食べていないし、力が出ない、と思ったけれど、キャットタワーの組み立てくらいの肉体労働は、これまたふつうにできた。
ちょっと散歩に出たら、からだが軽い。ふわふわして、重力が減ったみたい。
じつは、断食中の3日間、お風呂に入っていなかった。シャワーも浴びず、頭も洗わず、足湯だけ。
ひとり暮らしなので、空腹でお風呂に入って気絶でもして、溺死でもしたら、アホだと思ったからだ。
でも不思議と、なんの匂いもしなかった。食べないと代謝しないのか、汗臭くも脂臭くもならず、足湯だけで十分だった。
もしかして断食までしなくてもヴィーガンとかでも、肉体から出る匂いって、変わるのだろうか。
回復食がはじまると思うと、あしたが楽しみで仕方がなかった。毎日、こういうふうにあしたを楽しみにする気持ちで1日を終えられたならば、幸せだろう、と思う。