浮世絵と旅する
2018年早春、私は1つの画像を持って京都にいました。場所は西本願寺です。持って行った画像はこちら
作者は以前ご紹介した林基春。松の木の隣に名前があります。明治24年に印刷された作品でタイトル通り京都の名所を紹介する浮世絵です。文明開化を象徴するように右に洋服を着た紳士を乗せた人力車が走っています。1000年の都京都にも文明開化が訪れたのです。
都が京都から東京へ布告なしに遷都してから人口が減少し、一時期衰退を見せました。今でこそ外国人が大勢訪れオーバーツーリズムが問題となっている京都ですが、1876年(明治5年)の第一回京都博覧会までは外国人の出入りが禁止されていました。そのため、外国人が知りたくても知るすべがありませんでした。本格的に観光のお土産として京都を写した写真が出回るのが明治中期ということですから、この浮世絵の制作時期と同じ頃です。
西本願寺の職員さんにこの絵の画像を見せてどの辺か聞いたところ、恐らくこの辺だろうと教えていただきました。
門の形も石橋も絵と同じでした。見る事ができて大満足でした。こういう旅も悪くないですね。その後、何度か京都を訪れていますが、人の多さに疲れ、ご飯も満足に食べる事ができずションボリして帰ることが多いです。2018年も人が多かったですが、この頃の旅は楽しかったです。
最後に。人や人力車で賑わうこの道は今は自動車、バス、タクシーでごった返しています。インバウンドが落ち着いたらまた京都に行きたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?