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写真×小説『cotona』フォトブック 感想と紹介

学生時代、風景の写真集を図書館でながめては、「ここに物語が載っていたらいいのになあ」なんて空想するのが好きだったんですが、

大人になるにつれ日々の繁忙に追われるうち、写真集の分厚いページを一枚ずつめくっていく、あのゆったりと流れる心地よい時間の過ごし方も忘れてしまい、・・・・・・汚れつちまつた悲しみに今日も小雪の降りかかる、そんな毎日なのですが(←※このフレーズを言いたいがために、中也さまの尊い悲しみと自分の平凡な嘆きを同等に並べるという罪深さ。落ち着け私)

そんな慌ただしい日常のなかで、
やっぱり写真集っていいなあ~と
ほっこりした気分にしてくれる一冊、
フォトブック『cotona』をご紹介させてください!

写真×小説『cotona』

表紙。
本屋さんにこんな感じの写真雑誌がありそう♡
感性を揺さぶる裏表紙
背表紙。芸が細かい!

全22ページの写真×小説集!
こちらに掲載されているお写真は、すべて『関西魂(かにたま)』(「関西作家志望者集う会」)代表の原瑚都奈さまが撮影、編集されたものです。
いやー、きれいです。明るい!!
写真に詳しくない私ですが、瑚都奈さんの撮るお写真は、光を意識されているのかな? 自然の光を効果的に取り入れているからか、心が洗われるような純真な気持ちになります。

たくさんのお写真の中から一枚を題材にして、「関西作家志望者集う会」メンバーさん達の創った掌編が載ったこのフォトブック(フォトノベル)。
全ページ読み終えて感じたのが、古参のメンバーさん達が集結しているだけあって、写真の世界観をうまく表現している! 特に、季節感のある物語が多いように感じました。
それと、「この写真があるから、この掌編が生まれたんだなあ」とか、「この掌編を読み終えてあらためて写真を見ると、しっくりくるわぁ」とか、文章だけでは味わえない読み方ができるのもおもしろいです。

あの、わたくしめも参加させていただいております。迷いに迷った結果、ちょっと攻めた感じの世界観にしてみたんですが、はたしてそれが奏功しているのやら。せっかくのお写真、お目汚しになっていなければ良いのですが(恐縮。いや皆さんが上手すぎて)
何はともあれ、紙の本として指で触れられるのは嬉しいものです。
あらためて、企画編集してくださった瑚都奈さんに感謝です!

写真集といえば、ひとつの物語やひとつの世界観に沿った詩集に写真をつけて一冊の本にしているのも好きで、たいてい一人の世界に没入して読むのですが。
一方で、『cotona』のようなアンソロジー写真集って、実のところ、あまり無いのでは・・・・・・? と思っていて、
写真の世界観は統一しながらも、さまざまなタイプの作品が付されているのは宝箱(おもちゃ箱)みたいで、一人の世界というよりはリビングに飾って、すぐに手を伸ばせそうな親近感があるなあと。
それこそコーヒー紅茶を片手に、一ページずつをゆったりと味わいながら、のんびり時間が流れていく趣があって、膝に猫なんか乗せちゃったりして(いや飼ってないけどw)。

てなわけで、
第二弾も楽しみにしていまーす♡
(こっそり注文!)






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