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【モノローグエッセイ】ぼろ雑巾の尊厳
ぼろ雑巾の尊敬がある。
そんなもの、存在してほしくないのが本望だが、存在してしまっている状況が存在する。
ぼろ雑巾だから、
汚しても、傷つけても、使い捨て、ポイ。
ぼろ雑巾なんだから黙って従え、という人。
ぼろ雑巾なんだから駄目なんだ、という人。
ぼろ雑巾なんだから意味の分からないことをほざく、という人。
いつしかぼろ雑巾も、自分がぼろ雑巾として扱われるのが当たり前で、ぼろ雑巾として使ってもらえることに感謝をしだしたり、自らの手で身を傷つける場合もある。これをひとつの地獄という。
でも、その中にも、そんなぼろ雑巾を
丁寧に絞って、長く使えるように扱う人もいる。
私はそんな人たちと関わっていきたいし、そういう人でありたい。そしてその人たちとぼろ雑巾の尊厳など存在しない状況をつくっていけたらなと思う。
私もぼろ雑巾の1枚であるから。