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【短編小説】へんなともだち

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眠れない夜に想い出したい私が出会ったへんなともだちのへんな話。きっと、クスッと笑ってほっこりする。どこまでが実話なのかは、読んでくれているあなたの想像次第のショートショート。
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#はじめての仕事

【短編小説】へんなともだち ~そうくんと私のその後~

【短編小説】へんなともだち ~そうくんと私のその後~

「久しぶり~、元気にしてた?」

「うん、仕事は大変だけど、なんとか、、。」

そうくんと会うのは約2か月ぶり、くらいだろうか。
就職先こそ違ったけれど、私たちは配属先が、たまたま近くになり、就職して1年ほどが経った今も、こうしてときどき会うことが日常になっている。

「そっか。大変だよな。俺もインターンの頃、はるの会社の人と話したことあったけど、結構忙しそうだったもんな」

「そうね、忙しい、、

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【短編小説】へんなともだち ~そうくんと私の就職活動~

【短編小説】へんなともだち ~そうくんと私の就職活動~

「ねぇ、今日のミーティングのアジェンダってないの?」

そう言って目の前に座ったそうくんは、最近買ったというりんごのマークのついた薄いパソコンを目の前で広げた。

「そもそもミーティングで事前に話し合いたい項目ブラッシュアップさせとかないと意味ないし、超非効率じゃん。とりあえず俺、ギジ取るから挙げてってよ」

あぁ、またはじまった。
目の前で議事録をおしゃれに「ギジ」と呼んでいる彼は、3年生になり

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