背中を押してくれたのは弱虫な剣士
気付いたらパソコン画面の前で、涙を流していた。
アニメ「鬼滅の刃」に登場する剣士、我妻善逸(あがつまぜんいつ)の「俺は 俺が一番自分のこと好きじゃない」という言葉が、自分と重なったのだ。
***
元夫の言動に傷付き、現状を変えたいと思った私は、男女共同参画センターのカウンセリングに通い始めた。
「モラハラ」という苦しみの正体を知ってから、別居、離婚調停、離婚成立の直前まで、カウンセラーの力を借りながら、とことん自分と向き合った。
自分の生い立ちを振り返って気づいたのは、つらい現実。どうやら、私はアダルトチルドレンらしい。
両親から身体的な虐待を受けたことはないし、明らかな暴言を吐かれた記憶もない。私の親は過干渉・過保護型だったのだ。
今まで「愛」だと信じてきたものは、愛ではなかった。現実を突きつけられて、目の前が真っ暗になった。
絶望の中、苦しい結婚生活にピリオドを打てたものの、うつ病の再発によって、やっと手に入れた「正社員」の肩書きは消えてしまった。
自分が嫌いで、嫌いで仕方なかった。
***
鬼滅の刃に登場する剣士たちは、複数の型を身に付けていたが、善逸はひとつの技しか使えない。
でも、彼を剣士として育ててくれた師範の言葉を思い出したのだ。
結果、善逸は一人で鬼を撃つことに成功した。
雷に打たれたような衝撃が走った。
私も昔から、多くの人と同じようにできなくて悩んだ。不登校もそうだし、仕事だって続かない。
だけど、外で働くのが無理なら、家で仕事をすればいいのだ。多くの人と同じ方法を、無理して選ぶ必要はない。文章ならどうにか書ける。それなら、とことん追求みようじゃないか。
基本ビビりだけど、やるときはちゃんとやる善逸のおかげで、「どうせ私には無理」という気持ちに負けず、ライターとしての一歩を踏み出せた。
***
来月5月12日から「鬼滅の刃・柱稽古編」が放送される。
善逸との出会いから4年が経った。彼と同じく、当時ヘタレだった私も、気付けばライター5年目だ。善逸が確実に成長しているように、私もちゃんと成長できているだろうか。
また、彼が奮闘する姿に勇気をもらいながら「書くこと」を極めよう。アニメを見るのが待ち遠しくて仕方ない。
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