銀色三日月に乗って【#毎日ショートショートnote|お題「三日月ファストパス」】参加記事
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人類が月へ渡航することが可能になって300年が経つ。最初は宇宙飛行士という特別な職業の人間だけが月に行くことができた。
しかし、超高速空間移動方法が開発され、シャトル便で一般市民が「月へ行く」ことができるようになった。そして月は「遠い宇宙の星」ではなく「少し遠出をするレジャー」へと姿を変えていったのだ。
【シルバームーン号、シャトルバスの乗車、本日最後となりました。乗車チケットをお持ちの方は出発カウンターまでおいでください】
ステーションの施設内で、案内アナウンスが響いている。
私は彼の手を取った。
行こう、乗れなくなっちゃうよ。
そう言って引いた手がピンと張り、びくとも動かない。
「ここに戻って来たら、話、あるから」
彼はボソリとそう言った。
独り言のように。
話って何?
いや、分かってる。
分かってるけど。
普通、そういうのって1番ムードが盛り上がった瞬間に告げるものじゃないの?月の沙漠とかロマンチックじゃない?なのに……地上に降りてからなんだ、そうなんだ。
まあ……いいか、場所はどこでも。
問題は内容。
そうして、運命の瞬間?へと私たちを運ぶシャトルバスに乗り込む。
再びこの地上を踏むとき、その足取りと表情はどうなっているのだろうかと、互いに推し量りながら。
拙稿題名:銀色三日月に乗って
総字数:525字(原稿用紙一枚半弱)
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