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秋バテについて書いてみるよ

私は『登録販売者』という
市販のお薬を販売するための資格を取得しており、
12年間、市販薬を販売する仕事に
従事しておりました
(今は仕事を辞めております)

そんな私が
『秋バテ』について
なるべく伝わりやすいように
書いてみようと思います

どなたかのお役立てになれば、これ幸いです


そもそも『秋バテ』とは?

 夏から秋にかけての季節の変わり目、秋の気候によって起こる、心身の不調を指します。

どんな症状がでるの?

食欲不振(胃腸の不調)・倦怠感・疲労感・不眠・寝不足で朝起きられない・やる気が出ず頭がボーッとする・めまいや立ち眩みがする・口や喉が渇き、風邪をひきやすい・鼻がぐずつく・頭痛・肩こり・腰痛・空咳・便秘・寝汗・足がつる(こむらがえり)

等々、多岐にわたる症状が挙げられます。

『秋バテ』が起こる原因は?

ざっくりと挙げますと
①夏の疲れの残り
②夏から秋への大きな気候の変化
です。

 原因の説明をする前に、予備知識として《二十四節気》《日本の夏と秋の気候の特徴》をさらっと説明いたします。

《二十四節気》

 二十四節気とは、四季・気候などの視点で地球上の1年を仕分ける方法です。暦の春分・夏至・秋分・冬至も二十四節気の一部です。

《日本の夏と秋》

 日本の夏は高温多湿です。
 夏のはじめは、日本の北にある冷たい空気の塊(オホーツク海気団)と、南にある暖かく湿った空気の塊(小笠原気団)がぶつかりあって、梅雨前線が発生します。いわゆるジメジメ・蒸し蒸しの時期ですね。
 その後、暖かく湿った空気を持つ北太平洋高気圧の張り出しが強まります。そのため晴れて高温多湿の日が続きます。
 季節風として太平洋からの暖かい南東の風が、日本の大陸に吹き込みます。
 南中高度(地面と太陽の角度)が最も高くなる夏至も夏にあたりますので、日照時間が長いのも特徴です。
 二十四節気上で見ると、夏の気配が感じられる立夏の時期〜大暑の時期(5月上旬〜8月上旬)が夏となります。

 日本の秋は涼しく乾燥した秋です。
 乾燥した空気をもつ移動性高気圧と低気圧が、日本の上空を西から東に吹く偏西風に乗って交互に日本を通過していきます。台風もよく接近し、秋雨前線の活動が活発になります。
 南中高度が夏と比べてだんだんと低くなっていくのも特徴です。
 二十四節気上で見ると、秋の気配が感じられる立秋〜霜降の時期(8月上旬〜11月上旬)が秋となります。
 
 日本の夏と秋の気候の特徴を踏まえた上で、秋バテが起こる原因を解説していきます。

 ①夏の疲れの残り

 ここ最近の夏は、猛暑日(最高気温が35℃以上の日)や酷暑日(最高気温が40℃以上の日)の影響で、より体力や体液を消耗しやすい環境と言えます。日本は高温多湿の夏です。湿度が高いことによって汗が
蒸発しにくくなり、体温が下がりにくくなるので、自分でも気が付かないうちに熱中症に陥っており、命の危険すらはらんできます。ですので、命を守るためにもエアコンは欠かせないですし、冷たい飲み物もたくさん飲まれるかと思います。
 ただ、過度に体も内蔵も冷やしてしまうと、外気との寒暖差で自律神経の変調が起こり、内蔵のはたらきが低下します。
 また、夜の寝苦しさから寝付きが悪くなったり、眠りが浅くなったりで、睡眠不足に陥ることもありますね。
 この複合した原因で『夏バテ』が起こるのですが、これを秋まで引っ張ってしまうと、秋の気候の影響でさらに自律神経が乱れてしまいます。これが秋バテの原因のひとつです。
 

 ②夏から秋への大きな気候の変化

 高温多湿の夏から涼しく乾燥した秋へと季節が移り変わっていきます。ということは、気温も空気もガラッと変わるということです。秋は1日の中でも寒暖差が大きくなっていく季節ですので、その寒暖の差というのは自分が想像しているよりも大きく、自分では気が付かないうちにストレスになっていることもあります。
 また秋雨前線による長雨や台風の影響で、耳の奥にある内耳というセンサーが気圧の変化を感じとり、脳の中枢にある自律神経に気圧の変化を伝えます。このときに作用するのが交感神経で、この交感神経が優位な状態になってしまうことにより、自律神経の乱れが起きます。

 ①、②ともに原因のキーワードとなるのは『寒暖差』『自律神経』ですね。

『秋バテ』の対策は?

秋バテの対策としては、
 ①入浴
 ②寒暖差対策
 ③軽めの運動
 ④水分補給
 ⑤食事
 ⑥深呼吸
の6つをご紹介します。
ひとつひとつ解説しますね。

①入浴

 入浴することで副交感神経が優位になり、緊張を和らげて心身をおやすみモードに向けることができます。
 寒暖差で知らず知らずのうちに体が冷えていることもありますので、ぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくり浸かりましょう。
お風呂に入る時間は、寝る2〜3時間前が理想的です。

②寒暖差対策

 3つの首(首・手首・足首)を冷やさないようにすることをおすすめします。特に冷たい空気は足元からきますので、くるぶしが隠れる靴下を履くことを私はおすすめしたいです。
 また日中と朝晩の寒暖差もありますので、上着やカーディガンなどサッと羽織れるものが1枚あるといいですね。

③適度な運動

 適度な運動は、自律神経のバランスを整えるのに効果的と言えます。秋晴れの日は秋の気持ち良い空気を吸いながら、お散歩をしてみるのはいかがでしょう。

④水分補給

 秋といえども、日中は汗ばむ日もあるかと思います。水分補給をお忘れずに。
 ただし、ガブガブとたくさん飲むのではなく、一口ずつゆっくり飲むと、胃腸の負担も軽くなります。
 飲むものの温度としては、常温〜温かいものをおすすめいたします。

⑤食事

 秋の味覚や旬のものは、その時期からだに必要な栄養が含まれています。また栄養価が高く、香りや旨味を強く感じられます。積極的に取り入れたいところですね。
 食べるときはよく噛んで、腹八分目を目安にしましょう。胃腸に負担をかけないためです。胃腸に負担をかけないために、火を通した調理(茹でる・煮る・蒸す等)をするのもおすすめです。
 市販薬でビタミン剤や滋養強壮剤を使うこともおすすめできますが、まずは胃腸に負担をかけない腹八分目の食生活を心がけることを、私は一番におすすめしたいです。

⑥深呼吸

 深い呼吸は自律神経のバランスを整えます。意識して深呼吸をしてみましょう。

 ちなみに、呼吸についても記事を書いておりますので、よろしければご一読下さい↓


以上でございます。

ここまでお読みいただくのは、
大変だったことと思います。
お読み下さいまして、ありがとうございます。

そして、読んでいてお心当たりのある方は、
何卒ご自愛下さいませ。

心身のご不調が少しでも軽くなり、
心地よい秋が過ごせますように。


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