#94 井上はじめ(2020):33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由
読書の記録をしようと思ってメモしていても、中々公開まで至らない。だから「今日こそは!」、と思って読み終えてすぐの本について書くことにした。
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紹介するのは「33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由」。
著者はごく普通のサラリーマン。タイトルにもあるように手取り22万円は決して多いとは言えない。そんな彼が挑戦と失敗を重ねながらお金と向き合う過程を記録した本だ。
どうやってお金と向き合えばいいのかわからない人へ
今の私は、大学院生とはいえ25歳でほとんど収入がないことに少なからず不安を抱えている。学部時代の友人は就職して4年目。時間の自由さでは私が圧倒的に勝るものの、最近お金がない事の不自由さを感じることが多い。何かしなければ、と思っていても具体的な一歩がわからない。
そんなモヤモヤを抱え手に取ったこの本からは、漠然としたお金の不安を抱えていてるだけではどうにもならないことを学んだ。一見当たり前のことだが、今置かれた状況で、自分ができることを淡々とこなすしかないのた。
具体的には、お金と向き合うための具体的な一歩の踏み出し方だけでなく、自由に生きるためのツールとしてのお金との向き合い方を教えてもらった。投資家ではなく「節約家」だという庶民派な著者に、「あなたにもできるよ」と背中を押してもらった気がする。
ということで、同じような不安を抱えている人、死ぬまでに叶えたいこと、やりたいことがある人にはおすすめしたい一冊です!
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さて、もう少しお付き合いいただける方には、特に印象に残った部分を少し紹介します。
“今も”楽しく生きる
著者は、交通事故にあって働けなくなった期間、お金について真剣に考えるようになり、デイトレードやアフィリエイトに挑戦したそうだ。結果はどちらもうまくいかず、続かなかった。しかしそれはセンスの問題ではなく、「興味が続かなかったこと」が大きな問題だったと思っている、とのこと。
やるべきことは、将来のために、今の自分をすり減らしてお金を稼ごう・増やそうとすることではない。自分に合った方法を探り、見極め、無理なく淡々とお金を増やせる仕組みを作る。それを今からはじめようと思った。
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本文中には「ワクワクする」というフレーズが何度か登場する。その文章からは、文字通り著者がワクワクしながらお金や、人生について(家族や他人からちょっと変な目で見られたとしても)楽しそうにに考えている姿が伝わってくる。
投資についての本なのに、「この人楽しそうに生きているなぁ(笑)」というのが伝わってくるだけで、自分もポジティブな気持ちになれた。ポジティブは伝染するようだ。
一歩踏み出すのは簡単だった
お金は、
「単なる数値としての目標ではなく、自分の人生でやりたいことを叶えるためのツールだ」
この本でも、他のどこかでも聞いたことのある内容だ。これについてわかっているフリをしていた私は、行動を起こすことなく頭の中だけで考えている気になっていたようだ。
・そういえば、これまで具体的に、自分が自由に生きるのにはいくら必要なのかを計算してこなかったな。
・現状の実家暮らし生活で1か月生きるのに必要なお金は計算していたのに、5年10年というスパンでの計算はなぜしなかったのだろう?
こんな疑問を自分に投げかけてみたら、今お金がないという現実に漠然とした不安と不自由さを感じていたのは、一歩踏み出すのを躊躇する理由として、きちんとお金と向き合っていなかったからだと気づいた。
お金と向き合うことは人生と向き合うことである。少なくとも今の自分にとってはそうだ。だからこの本を読み終わってすぐ、PCをつけて、家計簿と自分の使っているネットバンクのHPを開いてみた。
「本当に、わたしにもできそうだ!」とポジティブになれた梅雨の一日でした。