今年観た上半期映画ベスト3(2022年)
今年はもう映画館に行く予定がないので、独断と偏見のベスト3を発表させていただきます。今年映画館で初めて公開された映画を対象とさせていただきます。
訃報
ジャン・リュック・ゴダールが亡くなりました。思えば私の映画遍歴の原点のような「気狂いピエロ」に出会わなければ、難解映画路線には進まなかったような気がします。今年有楽町のヒューマントラストシネマで久しぶりにアンコール上映を観ましたが、なんと途中で寝てしまった!
もはや青春時代の多感だった自分ではない事を実感しました。ゴダールも今話題の安楽死を選んだというのにも考えさせられました。 合掌🙏
とは言え難解路線はレオス・カラックス、ウォン・カーウァイへと受け継がれて今年3月にはユーロスペースではカラックスの、そして今は新宿のシネマート新宿でウォン・カーウァイの特集が組まれていて若い人達が連日沢山押しかけているのを見るのは嬉しい限りです。
番外編
4月公開 アネット フランス映画
6月公開 オフィサー・アンド・スパイ フランス映画
6月公開 PLAN75 日本映画
アネット
前述したように、今年の3月19日~31日に渋谷のユーロスペースにてWE MEET LEOS CARAX!という特集が組まれて連日盛況でした。
「ボーイミーツガール」「汚れた血」「ポーラX」「Tokyo!」「ホーリーモーターズ」の旧5作品が連日上映されて、4月には最新作「アネット」が公開されました。私は旧作は「ポンヌフの恋人」しか観た事がなかったので名作の誉れ高い「汚れた血」と「ホーリーモーターズ」を観て納得しましたが「アネット」はそれらを上回る難解さで、さすがにベスト3に入れるのは躊躇します。もう一度観たら考えが変わるでしょうか?
オフィサー・アンド・スパイ
それに比べて「オフィサー・アンド・スパイ」は19世紀末に起きたユダヤ人大尉ドレフュスの冤罪事件を題材にした分かりやすい内容で、ドレフュスを擁護した文豪ゾラも登場する親しみやすい映画でした。「ドレフュス事件」に興味があったので、当時の様子が史実に忠実に再現されていてよくわかりました。監督はロマン・ポランスキーです。
PLAN75
「PLAN75」については、別稿で感想をかきましたので、そちらをご参照ください。
発表
1月公開 ハウス・オブ・グッチ アメリカ映画
3月公開 ナイトメア・アリー アメリカ映画
6月公開 三姉妹 韓国映画
ハウス・オブ・グッチ
この映画が何故アカデミー賞主演女優賞にノミネートされなかったのか不思議です。公開日時の関係で選に漏れたのかなと思うくらいレディー・ガガの演技が素晴らしかったですし、グッチ家の御曹司で夫役をやった(「アネット」でも主役をやった)アダム・ドライバーの演技も印象的でした。
監督はリドリー・スコットです。
ナイトメア・アリー
これは、順調に今年(2021年度、第94回)のアカデミー賞作品賞にノミネートされました。
2018年第90回アカデミー賞作品賞と監督賞をダブル受賞した「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督作品ということで期待して観に行きました。期待は裏切られなかったけど、「シェイプ・オブ・ウォーター」と比べると…幻想度は落ちるかな?でも今一番注目している監督です。豪華な写真集も出ていて凝り性な監督の映像の数々をもう一度写真で見ることができます↓
12月にネットフリックスで配信される「ギレルモ・デル・トロのピノキオ」も楽しみにしています。
三姉妹
これは、ムン・ソリが出ているから観にいったのですが、映画もよくできていました。女優目当てで映画を観に行くなんて初めての経験でしたが、デビュー作の「ペパーミントキャンディー」から代表作「オアシス」、ドラマ「太王四神記」と変幻自在の名優だと思います。「三姉妹」も予備知識無しで観たら多分誰だか分からないと思います。監督はイ・スンウォンです。
以上、かなり偏ったベスト3並びに番外編ですが、共通の好みの方がいらしたなら嬉しいです。