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映画回想録

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#映画鑑賞録

韓国ドラマ(私の映画遍歴 No.5)

忘れもしない2003年、巷では「冬のソナタ」という韓国ドラマが話題になっていました。今までの映画遍歴から観る目には自信を持っていたので NHKの年末集中放送を観る事にしました。正直、得体の知れない韓国のドラマに期待はしていませんでした。ところが、出だしからクロード・ルルーシュ顔負けの映像美、フランシス・レイに勝るとも劣らない音楽に引き込まれてドラマが完結するころには、完全ノックダウン、ヨン様の虜と化していました。当時は慣れないパソコンでペ・ヨンジュンの情報を集めているうちに、

男と女(私の映画遍歴 No4)

気狂いピエロと時を同じくして当時印象に残った映画があります。 それはクロード・ルルーシュ監督の「男と女」、中学生にして初めてベッドシーンに遭遇したという点でも記念すべき映画でしたが、あまりにも美しい映像美の中ではリアルさはそれ程感じずに済みました。ご覧になられた方も多いと思うので、これ以上の言及は差し控えさせていただきますが、一つだけ思い出深いのは、主人公の女性の元夫でスタントマン役をやったピエール・バルーについてです。この映画の音楽もフランシス・レイと共に担当していますが、

気狂いピエロ(私の映画遍歴No.3)

いよいよ佳境に入ってきます。前々回でお話ししたように1960年代の映画館は「ニュー・シネマ・パラダイス」に描かれたイタリア、シチリア島の映画館と同じような活況を呈していました。ジュゼッペ・トルナトーレ監督のこの映画は、私のもっとも好きな映画の一つです。 この映画産業がテレビやビデオの普及によって、陰りを見せ始めたのは中学生の頃からでしょうか?中学三年のある時、ビルの一角にあった映画館の前に奇妙なポスターが貼ってありました。顔を赤いペンキで塗りたくった男の画像と「気狂いピエロ

トロイ・ドナヒューについて(私の映画遍歴 No2)

前回の続きですが、中学生時代に行く前にもう一つ書き残しておきたい事がありました。 先日、日本映画専門チャンネルで大林宣彦監督特集をやっていたのですが、その中の1983年の監督の初期作品「恋人よ、われに帰れ」を何気なく見ていたところ、何とトロイ・ドナヒューが出演していたのです!彼こそは小学生時代の私のヒーロー、当時観ていたアメリカのドラマ「サーフサイド6」の主人公サンディー、空想の王子様は全て彼の顔をしていました。当時の探偵ドラマの中では「サーフサイド6」よりも「サンセット7

怪獣映画について(私の映画遍歴 No.1)

「怪獣大戦争」を観たのは、1965年小学生の時でした。年がばれてしまいますが、確か若大将シリーズの中の一作と二本立て、当時は入れ替え制ではなく一度映画館に入ってしまえば何回でも観る事ができました。東宝映画の全盛期で、映画館は熱気に溢れ立ち見は当たり前、通り道に新聞紙を敷いて観ている人達も大勢いました。今では考えられない光景です。 怪獣映画を堪能した後、「エレキの若大将」を観て、もう一度モスラを観て、せっかくだから、もう一度若大将…と思っていたら、弟と二人で座っていた私たちの