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詩 もやしになりたい

男の子がすき
メイクもすき
でも「おんな」の自分は
なんかちがう

妄想の世界の自分は
とっても可愛いお姫様
現実世界の自分は
「おんな」であることが
きもちわるい

髪を長く伸ばそうとしたときもあった
可愛いスカートを穿いてみたときもあった
けれど、なんか違った

頭の中の自分には
長い髪も可愛いスカートも
とても似合うお姫様なのに

なんで現実では
そんな自分を嫌いなんだろう

脱衣所で服を脱ぐたびに
自分の胸の膨らみが嫌になる
こんなもの無かったらよかったのに

自分には
利用価値のない
ただの脂肪の塊だ

ゲイだったらよかったのに
でも、人体改造をするほどでもなくて

宙ぶらりんな存在なんだ

だからせめて「もやし」になりたい
凹凸の目立たないからだに
性を気にせずに生きられるからだに

好きな時に
好きな性で
生活できる容姿に
なりたいんだ

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