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パニック症のきっかけと症状

発症のきっかけ
パニック症を発症したのは、コロナ渦初期の2020年8月末頃。
元々のHSP気質に、マスク強制生活と職場のストレスが重くのしかかり、私のちっぽけな許容範囲を超えていたのだと思う。
最後の一押しとなったのは、帰りの通勤電車。
仕事終わりの疲れと、猛暑、ちょっとした発車タイミングへの疑問だった。
心臓がギュッと痛み、背筋に悪寒が走った直後、激しい動悸に襲われた。
一番恐ろしかったのは、気が狂いそうなほどの「猛烈な恐怖感」だった。
何とか気を紛らわそうと試行錯誤していると、運よく再度ドアが開いた。
金網に乗せていたバッグを鷲掴みし、必死の思いで車外へ飛び出したが、今しがた起きたことへの驚きのあまり、暫くホームでうずくまってしまった。

その後は電車の乗車はもちろん、自動車の運転もできなくなった。
建物の2階以上、1階でも出入り口が見えないところでは胸がざわつき落ち着かなかった。
通勤ができなくなったので仕事は辞めざるを得ず、一人暮らしもままならななくなり、実家へ戻ることになった。
夜はしばらく、自室のカーテンと窓を全開にして眠った。


発作の症状
よくテレビ番組やネット記事で目にする、”パニック発作の特徴”の一つに、「このまま死んでしまうのではないかという不安と恐怖」というのがある。

私の場合、死んでしまうと思っているのは”本能”の部分で、その”本能”が誤って発した危険信号に身体はほとんど支配されてしまうため、”意識”はただただ翻弄されているような感覚だった。
かろうじて出来ることといえば、全神経を集中して息を吐き、時間とともに発作が落ち着くのを待つくらいだった。

「このまま死んでしまうのではないか」と思ったことは一度もないが、制御不能な「身体反応」と「猛烈な恐怖感」に襲われるのは、拷問かと思うほど耐えがたい苦痛だった。

身体反応 心臓がギュッと痛む、背筋の悪寒・血の気が引く、激しい動悸、呼吸困難感、手足の冷え、身体の震え・歯がガチガチ鳴る

猛烈な恐怖感 大雨で濁流と化した川に落ちて、流されまいと必死で何かに掴まっているような感覚。(濁流=恐怖感)
手を離したら最後、過呼吸などの呼吸困難か、想像もできない更なる苦痛に陥るとの直感があり、実際に手すりやテーブル、布団など、何かしらを全力で握っていないと呼吸と正気を保てなかった。
恐怖感のピークでは、母の手首を握りしめ「怖いよ…怖いよ…」と訴え続けた。

発作が落ち着く頃には全身の筋肉が疲労し、しばらく動けなかった。


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