今年の漢字「動」~2021の振り返り~
2021.12.21 Tue
動
先日、毎年恒例の今年の漢字が発表されて、今年は「金」だったそうだ。
東京オリンピックでの金メダルが多くの人の心に刻まれたことが大きいように思える。
では、自分にとって、今年を漢字1字で表すとどうなるのか。
今年一年を少しだけ振り返りながら考えていこうと思う。
結論から言ってしまうと、今年は「動」がぴったりだと思っている。
これは持論だが、「動」は”重力”とも捉えることができて、動くということは重力に抗ったり抵抗したり、対峙したりすることだと思っている。
そういった意味でも今年は、たくさん動き、自分にとっての重力に抗おうとした、重力に対峙した一年だったように感じている。
ただ、一年を通して積極的に動けていわけではなく、前半はむしろ対極だったと思う。
不安と暗闇
就活真っ只中でも、自分は大した行動を出来ずに、ただひたすら迷っていた。
就職だけでなく、海外に留学やサッカー挑戦をしてみたいといった色んな選択肢があり、人生について考える期間が長かったように思える。
と、偉そうに言いつつも、内心は自分の道を自分で決めることが怖かったんだと思う。
どの選択をするにしても、正直不安の方が大きくて、決断や自分と向き合うことから目を背けていたんだと思う。
それでも、周りの人に就活の状況や話をされるから、なんとか言い訳をしたくて、やっている風の自分を見せたくて、就活だけでなく他の選択肢も考えているとか、かっこつけて話していたんだと思う。
本当に特別やりたいこともなかったし、今のままの生活がしたかった。だから未来や将来が怖くて、不安で、どうすればいいのか分からなった。
そんなふうに日々過ごしていたんだと思う。
いくつかエントリーをして面接をした企業もあったけれど、自分のことややりたいことを上手く言葉に出来ず、あやふやな感情だったので、面接でことごとく落とされていた。
一方のサッカーでも、今年はトップチーム登録になったのだけれど、なかなか結果を出せずにもがいていた。
4月ごろには、監督からの信頼を失うくらいのパフォーマンスをしてしまい、本当に落ち込んでいた。
でも、このままでは終われなかったから、その次の練習から今まで以上に目の色を変え、全てをサッカーに捧げるレベルで必死に監督にアピールをした。
そしてようやく次のチャンスが巡ってきた5月。
格上チームとの試合で自分が本職のポジションでスタメン出場することになった。
でも、その試合の開始15分で負傷交代をしてしまう。
その怪我と引き換えにPKを獲得し、チームのゴールには貢献できたけれど、そこから2ヶ月ほど怪我で離脱することになってしまった。
自分のサッカー人生の中でも最も長い期間の離脱だった。
そうして、就活もサッカーも上手くいかず、完全に燃え尽きているうちに、今年の半分が終わっていたことに気づいた。
「生きている理由はあるのだろうか」
本気でそう思っていた。
このままではいけない。
でも、どうしたら良いのかわからない。
過ぎていく時間に対して、不安だけが溜まっていく毎日だった。
そうして初めた第一歩が、この「毎日note」を書き始めることだった。
毎日嫌でも何かを文章に書く習慣を始めていくと、少しずつ自分の感情や素直な思いもアウトプットできるようになり、自分のことが分かり始めてきた。
それはまるで、内面にいる自分と対話をしているような感じで、いつからかその時間が楽しくなってきた。
他にも、英語の勉强を毎日少しずつ始めてみたり、読書量を増やしてみたり、身の周りの小さな行動から変えていくことにしてみた。
すると、7月に入り、お世話になった方から連絡が来た。
就活や進路のことで悩んでいたことを知り、自分にある方を紹介してくれたのだ。そこから、自分の人生は大きく動く始める。
行動の変化は現実を変える
その方とオンラインでお話させて頂き、ある意味目を覚ましてもらい、夢を見ることを辞めることができ、現実世界に向き合おうと思うことができた。
その後、その方から今の企業を紹介してもらい、何度か面接をすることになった。
noteを毎日続けていたこともあって、自分の言葉で話せることが今までよりも出来るようになっていて、それも面接での好印象に繋がったと思う。
そして、7月の終わり頃にその会社から内定をいただくことができた。
やっと、本当にやっと一歩を踏み出せた気がした瞬間だった。
「この企業でやっていくしかない。」
「いろんなご縁や運が導いてくれたのだから、これからこの会社で成果を残そう」
そんな決意をもって、この会社に就職することを決めた。
というより、他に選択できるような就職先も当時の時点ではなかったし、ここを逃したらやばいって直感的に思っていた。
進路が決まってから、自分はさらに動き始めた。
まずは、高校時代の友達やチームメイト、かつての知り合いや友人にたくさん会うことにした。
noteの影響もあってか、いろんな人と話をしたいし、自分もいろんな話を聞きたい。いつからかそんな刺激を求めるようになっていた。
毎日noteを書くためには、今までのように何もない1日を送ってしまうと書くことがなくなってしまうので、とにかくいろんな経験をしたい。そう思えるようになっていた。
それが、自分から動くということに繋がったんだと思う。
色んな人に会い、色んなところに行き、いつもだったら通り過ぎてしまうものや人に立ち止まってみたり。
「新しい何か」を常に求めている自分がそこには存在していた。
実はこの時に、今付き合っている彼女にも会っていた。
彼女とは、高校を卒業してから一度も会っていないし、そもそも高校時代もクラスメイトではあったものの、そこまで接点があったわけでも仲が良かったわけでもなかったのだけれど、だからこそ話してみたいと思い、こちらから連絡をしてみたのだ。
これもある意味、重力に抗った結果であった。
特別なにか真新しいことをするというよりかは、日常に溢れている選択肢や視点を毎日変えてみたり、「これ面白そう」と思うことを選択するようになっていて、気がついたら動いていたっていう感じだった。
夏休みから子どもたちに勉強を教えるアルバイトや、学生の相談に乗る家庭教師的なアルバイトもそうだし、10月から始めた新たなサッカースクールコーチのアルバイトや内定先企業でのインターンもそう。
自分からやると言って始めたというよりかは、ありがたくお話を頂いて始めたことがほとんどなので、運に左右されている部分がほとんどなのだけれど、今までと明らかに風向きが変わっていることを感じていた。
「全てが良い方向に向かっている」
そんな兆しを感じていた。
それは、今までもそうだったのかもしれないけど、明らかに今までの自分とは違っていた。
毎日noteをきっかけに、自分のマインドが変わり、それに伴って行動が変化していったのだと思う。
「運要素であっても、自分の思考やマインド、そして行動が変わったからこそ、現実世界が変化しているんだ。」
今はそう胸を張って言うことができる自分になっていた。
多忙
そうやして毎日が順調に過ぎていったと思っていた。
でも、11月ごろから、そのサイクルが乱れ始めていた。
大学のゼミに週4のサッカー、週2のサッカースクール、週3のインターン、さらに学習バイト。そこに一足早めの卒業旅行やゼミで2泊3日の現地調査、サッカーの公式戦の再開。
色んなことが同時期に重なってしまい、知らず知らずのうちに心が疲弊し、追い込まれていた。
1日2,3ある予定を時間ギリギリで移動し、移動中も次の予定の準備。時間が空いても他の予定の準備や課題をやったり。
とにかく余裕のない一ヶ月だったと思う。
今までは、予定がなく、毎日をただゆっくり過ごしていた。それも良かったのだけれど、そんな時間があったからこそ、忙しさを充実だと思い込んでいたし、何より多忙である自分に少し酔っていた節もあった。
多忙である瞬間に、
「俺、今頑張って生きてんだな」
って生きてる実感も感じていた。
でも、どんどん身体は壊れていった。
サッカーで怪我をしてしまったり、心が抜けた人間になっていたように今では思える。
「あ、俺この生活は無理なんだ。もう続けられない。」
一ヶ月してやっとそんな当たり前のことに気付き、改めて自分の人生や生き方、優先順位を考えるきっかけになった。
今思えば、このことに気づけたことが、この一ヶ月の最大の収穫であり、大きな学びだったと思う。
ただこれだけは言えることは、頑張り方を間違っていたのかもしれないけど、自分にとっての重力に抗おうと必死に頑張った一ヶ月ではあったということ。
今までならこれくらいでいいかなってある意味妥協していたことがあったんだけど、ギリギリまで自分の誘惑や甘えに抗おうとして抵抗して生きていた時間だったと思う。
だからこそ、生きている実感を感じることが出来ていたのかもしれない。
ただ、今後はバランスよく生活していきたいと思っているが。
変化
そんな多忙な11月の中旬頃、チームメイトにあることを言われた。
「前ご飯に行ってた女の子とあれからどうなったの」
まさかだった。
自分の中でも、そろそろ連絡したいなって思っていたし、少しはその子に気もあった。しかも、このチームメイトは自分にとって不思議な存在で、この人の言うことは信じることが出来たから、「これはもう連絡するしかないな」と思ったし、タイミング的にも色んなことが重なっていて、なんとなくいける気がした。
疲弊した心を癒やす意味でも、その子に会って話をしたかったので、改めて連絡し、ご飯に行く約束をすることができた。
当日、昼過ぎから夜中まで一緒に過ごした。初めて二人だけで同じ時間を過ごしたのだけれど、そんな気がしないくらい楽しかったし、居心地が良かった。
ただただ楽しかったし、途中からこの子と一緒に居たいって思うようになっていた。
その子の家まで送った時、告白しようと思ったけど、そんな勇気が出ずに別れた。
それから自分の家までの帰り道、すごく後悔していた。
時間を戻したい。でも、どうすることも出来ない。きっとこれが運命なんだ。
また、友達としてご飯に行けばいい。
何度も諦めようとしたけど、このままじゃ絶対にいつか後悔する。
そう思った。
結果なんてどうでもいい。
とにかく思いを伝えてみようと思い、イチかバチかで電話をかけた。
でも、その電話は出なかったので、もう諦めようと思って家に帰ろうとすると、向こうから電話が来た。
全然整理が出来てなくて、上手く話せていなかったと思うけど、そこで思いを伝え、付き合って欲しいと言った。
向こうも驚いていて、少し時間が欲しいと言われたので、今日は返事を聞かずに終わった。
今でもすごく不思議なんだけど、よく告白したなって自分でも思っている。
今までの自分ならこのタイミングで告白なんて絶対にしなかったと思うし、理性的に考えて次の機会にしようと思い留まり、絶対に諦めていたと思う。
この行動力には自分でも後になってすごく驚いた。
ものすごく重い重力に抗った瞬間であり、自分にとって、今年一年の変化を象徴する出来事だったと思う。
結果は出てしまうのだけれど、それ以上に行動に移せたことが、今までの自分とは違い、変化した部分だったと感じている。
新しい可能星を探す旅
良いことばかりではなかった。
どちらかといえば、苦しいことの方が多かったし、今振り返っても胸が苦しくなる時間をたくさん過ごしてきた。
だけど、アウトプットを増やしているうちに、現実は少しずつ変わっていった。というより、自分で現実世界を変える力が高まっていったように思える。
「自分の人生は自分が主人公じゃないといけない」
今まで掲げてきた抽象的なこの言葉を、自分なりに因数分解してきた一年だったのかもしれない。
自分の行動を妨げるもの、存在。それらはすべて、自分にとっての重力であった。その重力に対峙し、あるときは向き合い、必死に抗おうとしてきた結果が、今の幸せや幸福な日々に繋がっているのだと思う。
そして、忘れてはいけないのが、重力に抗うきっかけになった最初の第一歩はこの毎日noteを始めたこと。
毎日書き続けたことで、自分の世界は広がったし、行動も変わっていった。断言できる。毎日noteは自分の人生を変えたのだ。
どんなにひどく見にくく、拙い文章でもいい。
別に上手くなくたっていい。
だって、自分のためにやっているのだから。
自分の成長のために続けているのだから。
小さな行動でも、続けていれば大きな変化に繋がる。
毎日noteを執筆するという自分の中の重力と対峙し続けたことで、自分は成長したと本気で思っている。
だから、自分にとっての今年の漢字は「動」である。
自分にとっての重力に抵抗し続け、動き、あらたに脱皮した一年になったのではないだろうか。