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知らない世界へ連れて行ってくれる|日記(10/3-10/5)
10月3日(木)
休日。6:50くらいに目が覚めると、7:10に家を出るはずの夫がまだ寝ていた。しかも微笑んでいる。急いで起こし、ついでに自分も起きて洗濯物を干すなどした。今日はパワースポットのお寺に行きたい気分だったので、仕事の日と同じ時間に家を出ることに。
いつもとは違うローカル電車に乗ると、車内には地元の子供たちの描いた絵が展示されていて癒された。目的の駅に着き、バスに乗り換える。バスは山道をどんどん登り進める。
いざお寺に着くも、延々と続く階段と森林。無人の中歩くのはちょっと怖かったが、RPGの主人公になったと思えば大丈夫だった。
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うっすら汗をかきながら本殿に到着し、手を合わせる。どうやら今日は法要が行われているみたいで、中からお経が聞こえた。
さらに奥へと登り進めてお守りとおみくじを購入。数えられないくらいおみくじを引いてきたが、見たことないくらい悪い内容だったので写真を撮らず結んで帰った。
「大きな計画はするな」「体調は絶対無理するな」と書かれていたことだけ覚えている。
折角山まで来たのだから近くの温泉でも寄って帰ろうかと思ったが、無理はするなということでまっすぐ帰ることにした。
帰りの電車では『降伏の記録』のラストスパートを読む。親を嫌っていること、結婚しているのに好きな人がいること、癌の夫に死んで欲しいと思っていること。著者の植本さんの人生を「酷い」と言ってしまえば終わりなのかもしれないけど、彼女の文章には唯一無二の魅力がある。
あと数ページだったので、最寄り駅についた後も待ち合わせしている人を装って改札前で立ち読みし、そのまま駅のポストに返却した。
正午頃には家に戻り、Netflixで『timelesz project 』を観ながら昨日の残りご飯を食べる。鮭と野菜のマヨ醤油焼きと、大根と油揚げのお味噌汁。
ジャニーズをはじめとするアイドルにハマったことはないけれど、オーディションのドキュメンタリーは人となりや技術が浮き彫りになるから、かなり引き込まれるものがあるなと思った。
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午後はXの見る専アカウントを作成した。
SNSはやらない主義だけど、最近週末に出かけるのが好きになり、情報収集の限界を感じていた。見るだけの鍵垢にして、好きな作家やYouTuber、本屋さんをフォローする。PCのみのログインで、週1回だけ見るようにしよう。
タイムラインを見ると早速本屋B&Bのイベントが気になった。やはり文章を読むこと・書くことが今一番好きなことだから、noteを書き続けたりイベントに参加しながら深めていきたいと思う。
家事が一段落してお風呂に入ろうとすると、丁度夫が帰ってきた。雨に降られてしまったようなので、どうせならと一緒に入ることにした。
私は家事に対してつい細かくなってしまうが、最近夫が家のことにもしっかりしてきてくれたように感じる。
そのことをお風呂で伝えてみるも、早速シャンプーで身体を洗い始めており「いや、全然しっかりしてないな」と笑ってしまった。
夜ご飯はブロッコリーのペペロンチーノとサラダ。夫用にガーリックトーストを焼いた。
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最近、夫が四六時中スキンシップをしてきたり何度も「好きだよ」と言ってくれるので理由を聞いてみたところ、
「君が入院してた時寂しかったし、退院後に僕は何もできなかったから…」とのこと。
退院前後はイライラして申し訳なかったなと思う。
せめてもの償いで、夫が甘えてくれるたびに私も「好きだよ」と返した。
10月4日(金)
今週最後の勤務。夫は「今日も無理しないでね」と言ってくれた。
バスに揺られながら、君嶋彼方の『一番の恋人』を読む。『君の顔では泣けない』がかなり面白かったから期待していたけど、まだ数ページなのにもう素敵な描写が出てきた。
番ちゃん、と僕を呼ぶ千凪の声が耳の奥に蘇る。僕はその呼び方が好きだった。
一番、という父の願いと期待が込められた名は、嬉しくもあったが重圧でもあった。何事にも一番になれるように。でも、全てのことで一番になるなんて、無理だ。
だから千風に番ちゃんと呼ばれると安心できた。自分は何番でもいいのだと、許してもらえている気がした。
午前中は月初の業務でやることが沢山あったけど、午後はだいぶゆったりしていた。時間があったらやることリストが溜まっていたので、大量の書類をシュレッダーにかけたり、データを編集したりして過ごした。久しぶりの週4勤務からか身体の節々が痛んだが、無事に仕事を終えて帰宅。
星野源のANNを聴きながら夜ご飯の支度と、洗濯物たたみ。今夜は夫のリクエストである生姜焼きと春雨サラダを用意した。
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帰ってきた夫が「話があるんだけど、あとで話すね」とやけに勿体ぶるなと思っていたら、なんと上司に海外赴任の意思を再確認されたとのこと。結婚する前からそういう可能性があることは聞いていたが、具体的な話として進んでいるとは驚いた。
海外で研究することが彼のこれからの人生の糧になることは間違いなく、私はそれを応援したい。もし行くなら一緒に来てほしいと言われていたので短くて1年、長くてずっと夫婦で海外生活をすることになるが、今日この話を聞いて素直に心が躍った。
上司からは「子供がいないうちの方が動きやすいから」と言われていたみたいで、確かに二人だからこそフットワーク軽く動けるのはあるなと思う。(元々子供は考えていなかったけど)
帯同するなら仕事も辞めることになるし、声がかかるまでの数年間のスパンだったら今の仕事も頑張れる気がした。
とはいえ海外赴任の声がかかるかわからない段階には変わりないけど、彼が私を知らない世界へ連れて行ってくれるのだと思った。
まずは今の仕事のための簿記の勉強をし、そのあとは英語の勉強もしよう。
10月5日(土)
昨日『極悪女王』の最終回を観てそこそこ遅く寝たのに、6時前に目が覚めてしまった。
7時すぎに動き出し、洗濯物を干す。先に一人で朝ご飯を食べたところで夫が起きてきた。
土曜日恒例の掃除をしてから、少し遠くの駅まで秋服を買いに行くことに。それぞれ車内で読書をしていたらあっという間に着いた。
夫はグルメなので昨日のうちから食べログで気になった店を調べていた。いざ着いてみると既に10人ほど並んでおり、人気が窺える。とりあえず並んでみたものの30分動きはなく、空腹のあまり余裕がなくなってきた。それを見て夫が別の店に行くことを提案してくれる。
避難した駅ビルも中々に混んでいたが、つばめグリルを発見したので吸い寄せられるように中へ。二人とも和風ハンバーグのスープセットと、全く同じメニューを注文した。
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ジャガイモもハンバーグもどっさり乗ったプレートが運ばれ、夢中で食べる。荒めのお肉はとてもジューシーでかなり美味しかった。近くの席でお婆さんが一人で来てモリモリ食べているのも頷ける。
腹ごしらえした後は買い物。私が考えたビルなんかと思うくらい、好きな店しか入っていない。上の階から順番に一巡し、その後気になった店だけ何度も見に行く。
夫は外で買い物中でも顔を近づけてスキンシップしてきたり、好きだよと何度も伝えてくる。ずっとデカい愛情を注いできてくれて嬉しいが、私は買い物の時はそれだけに集中するタイプなのでうまく返せなかった。
グリーンレーベルリラクシングで買おうと思っていたが、グローバルワークが高コスパでデザインも良かったのでこちらで4着購入した。他のお店では、仕事用のフォーマルなリュック・靴下を購入。総額3万使ったけど、夫の買い物分と合わせても先日もらった結婚のお祝い金で賄える。
夫は歯医者の予約があり先に帰っていたので、夕方まで一人でじっくり買い物をした。
お惣菜を買って帰ると、既に親知らずを抜いた夫が待っていてくれた。麻酔が効いているようで、いつもとほぼ変わらない。私は親知らず全て抜いているプロなので、おかゆを中心に抜歯日にも食べれそうなものを用意した。
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夫は麻酔が切れた後もほんの少し痛みを感じる以外は問題ないらしく、正直驚いた。食べ終わった後もまだお腹が空いているというので、残りご飯と春雨サラダを出した。元気そうで何より。
今日買った洋服を簡単に片付け終わったところで、また身体の節々が痛くなってきた。21時前だったがとりあえず横になる。
お香を焚きながら日記を書いていると、痛みがかなり和らいできた。眠気を誘導するために『一番の恋人』の続きを読み進めていたら先が気になってしまい、結局22時半前まで読んでいた。恋人がアロマンティック・アセクシャルだとわかったらどうなるのだろう、と思う。そんなことを考えていたら夫が寝室にやってきてハグしてくれた。
ドライに返してしまうことも多いけど、この温もりは当たり前じゃないなと思う。