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出産するまでは、産院選びをまちがえたかも、と思っていた
「2Aで採血をしてから、3Cで診察を受けて、1Sで入院説明を受けてからお会計窓口に行ってください」
と、初めての妊婦健診で言われた。
かかった時間はトータルで5時間。
一応ひまつぶしに、と持っていった本を読み終えてしまった。
大学病院だから、待ち時間が長いのは覚悟していた。
でもそれ以外にも、エコー写真はほとんどもらえないし、内診は30秒くらいで終わりだし、病院が大きすぎて情報共有ができていないし、忙しそうでたくさん質問できる雰囲気じゃないし…と、あげれば気になる点はいろいろある。
でも、出産を終えた今、
結局はものすごくよかった。
婦人科の業務的な雰囲気とは打って変わって、
産科と小児科はすごくアットホームだった。
分娩から産後の入院生活まで助産師さんのサポートはずっとすばらしかったし、看護師さんのケアも行き届いていて、できるならまだしばらく入院していたいと思った。
(朝昼晩、自動でご飯が出てくるってなんて最高なんだろう)
事前情報がほとんどなかったのだけれど、結果的にすごくよかったのは、母乳推奨派でもミルク推奨派でもなく母親本人の意思を最優先にしてくれたところ。
入院中、個室以外は母子別室で、3時間ごとに授乳しに行くスタイル。
夜中はおまかせして休める。希望すれば自律授乳(赤ちゃんが泣いたら時間に関係なく呼ばれる)も可能。
おかげで、母乳を吸わせる練習をしながら足りない分は哺乳瓶で補い、入院の5日間をかけて少しずつ母乳を増やしていけたし、ミルクをあげるコツもつかめた。
産まれてすぐの赤ちゃんはとにかく眠そうで、おっぱいを飲んでいることを忘れてすぐに寝落ちしてしまう。
背中や足のうらを刺激してなんとか頑張って5分は飲ませる、という感じ。
うちの子は3時間ごとに授乳に行っても全然起きなくて、(ほかの子たちがまわりでおぎゃおぎゃ泣いているのにお構いなしで寝ていた)
ちょっとはやく産まれたから体力がないんだろうかと、心配に思いながらすやすや眠る天使のような顔をみていた。
おまけに首はぐらんぐらんだし、体全体が軟体動物みたいにふにゃふにゃしているから、両手に抱えておっぱいをくわえさせるだけでも一苦労。
生き物としてあまりにも頼りない存在で、ちょっと間違ったら壊れてしまうんじゃないかと毎回恐怖だった。
それが、退院して2週間。
産まれてからは3週間の今。
授乳クッションの上でおっぱいを吸わせながら、両手でパソコンを叩いてこれを打っている。
たった2週間で、私も子もずいぶんたくましくなった、と思う。
飲む量も順調に増えて、というか、もはや増えすぎて困っている。
母乳をたくさん飲んでくれるのはうれしいのだけど、頻回授乳で肩と首がバキバキだし、そしていつか乳首が取れそう。
あまり頻繁に欲しがるときは夫にバトンタッチして、40mlだけミルクをあげてもらう。
そしてその間に寝る。
ほとんど泣かない子で、お腹がすいてもふにゃふにゃ言うだけなので、夜中に夫が目を覚ますのはほぼ不可能。真横にいるわたしがかろうじて気付くくらいの泣き方。
昼も夜も泣きわめいて眠れない、というのを一応は覚悟していたので、拍子抜けするほど静かな今の状態が、嵐の前の静けさ感があってすこし怖い。
実際、ここ2、3日でぐずることが増えてきた。
体力がついてきたのだと思う。
そのうちやってくる(かもしれない)大嵐におびえながら、今はこの静けさをありがたく利用して、noteを綴らせてもらっている。
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