グラン・トリノ
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2008年のアメリカ映画。 自動車産業の街デトロイトで長年フォードの修理工として働いてきた頑固一徹の老人、コワルスキー。仕事を引退し妻にも先立たれ一人孤独に暮らす彼と、彼が忌み嫌う隣家のアジア系移民家族との交流を描いた、心に染み入るヒューマン・ドラマ作品です。原題 "Gran Torino"。
出演は、主人公の「ウォルト・コワルスキー」に『ダーティーハリー』シリーズ、『許されざる者』、『ミリオンダラー・ベイビー』のクリント・イーストウッド。共演に、ビー・ヴァン、アニー・ハー、クリストファー・カーリー、ほか。
監督も、主演のクリント・イーストウッドが務める。
クリント・イーストウッドのこと。
今や名実共にアメリカ映画界の重鎮、クリント・イーストウッド。御年91歳!(今年の5月で 92歳!)
『ローハイド』、『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』など、西部劇で人気を博していた頃('50~60年代)は、わたしの親世代が観ていました。何しろ生まれる前のことなので、確かではないけれど――たぶん観ていたと思う。
だって『ローハイド』(1959~1965年)の曲、なぜか知ってるし♩笑
幼い頃、父が車の中で聴いていたんじゃないかな。
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わたしたち世代(’70~’80年代)のイーストウッドの代表作といったら『ダーティーハリー』でしょうね~! 実はこれまで馴染みがなくて、まだちゃんと観たことがないのだけれど。
のセリフは知っています。
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わたしがイーストウッド作品をきちんと観たのはもっと後のことで、アカデミー作品賞を受賞した『許されざる者』(1992年/原題:Unforgiven)が初めてでした。
当時、結婚して数年も経っていない若妻だったわたし。ある夜、元夫と些細なケンカをして、勢いに任せてプチ家出を決行したのです。とりあえず自宅から一番近い繁華街へ出たは良いものの、着の身着のまま、手持ちの現金もさほどありません。
親しい友人の所に泊めてもらおうか――とも考えたのですが、遅い時間だったため「迷惑かなぁ」と遠慮して、オールナイト上映をしていた映画館で始発まで時間を潰すことに。思い返せば、当時は女性が一人で気軽に夜を明かせるカラオケボックスも、ネットカフェもなかったのだなぁ。
あの頃、わたしの街にはまだ映画館が2つあって、比較的安心して眠れそうな、綺麗で新しい方の映画館へ足を運びました。まだ劇場が入れ替え制ではなかった時代。懐かしい。そこでたまたま上映されていたのが、クリント・イーストウッドの『許されざる者』だったのです。
もう30年も前のことだし、客席で仮眠をとるのが目的だったので、映画の内容はほとんど記憶にないけれど、うっかり観入ってしまって(笑)「とにかく面白い作品だった」ことは強く印象に残っています。後々、その映画がアカデミー賞を獲ったと聞いて「うん、そうだろうなぁ」と納得した思い出。
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以来、俳優としても、監督としても、イーストウッドが好きになりました。監督作の『ミスティック・リバー』(2003年)。これも良かった。
『ジャージー・ボーイズ』(2014年)も観ました。
それから『ハドソン川の奇蹟』(2016年)も。
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イーストウッドがお好きな方は、こんなドキュメンタリー作品がワーナーから公開されていますので、よろしければどうぞ♩
インタビューで語る映画人たちが、錚々たる顔ぶれ! おすすめです。
タフな偏屈ジイさん、ここにあり。
で、本作『グラン・トリノ』のことなんですけどね。
大まかな「あらすじ」はこんなふう。(ネタバレなし)
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個人的に、本作については “良い意味で” あまり多くを語りたくないなぁ――という気分になるから不思議。
良い小説を一冊読み終えた読後感のように、胸の深い部分に
“ずーん”
とくる作品なんですよね。わたしがここであれこれ書いてしまうと、これから本作を観る人たちの “ずーん” を邪魔してしまうような気がして。
みなさん、ひとりひとりの “ずーん” を大切に味わって欲しいな、と思います。
ワンワン!♡
イーストウッド演じる一人暮らしのコワルスキーには「デイジー」という年老いた愛犬がいるのですが、このワンちゃんがとっても可愛いです♩
ぜひ、そちらにもご注目を!
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