向き不向きはやってみないと分からない
こんばんは。
働いていると向き不向きに悩むことは、多くの人が経験しているかもしれません。
一昔前、自分の得意なことを探しましょうという風潮がありましたが、本日は苦手なことを避けた結果、才能が開花した方について紹介いたします。
クリスティーヌ・フェルベールとは
「コンフィチュール(ジャム)の妖精」として、日本でも知名度が高まっているコンフィチュールの第一人者であるクリスティーヌ・フェルベール(Christine Ferber)さんは、生まれ故郷であるフランス・アルザス地方のニーデルモルシュヴィルで活躍されているパティシエール(菓子職人)です。
ドイツからアルザスに移り住んだ曽祖父以来、4代続くパンとお菓子の工房「メゾン・フェルベール」のオーナーを務め、フランスで最優秀菓子職人に与えられるシャンぺラー&パティシエ連盟最高パティシエ賞を受賞したこともある実力派。
フェルベールさんのアルザス地方にある小さなお店には、地元の方はもちろん、世界各国からファンが訪れる人気のスポットのようで、気兼ねなく旅行ができるようになった際には、行ってみたい場所のひとつです。
世界中で注目のコンフィチュール
パティスリー界のピカソとも称されるピエール・エルメ(Pierre Hermé)からは「世界で最高のジャムを販売している」と絶大な信頼を寄せられており、ピエール・エルメ・ブランドのコンフィチュールは彼女のもとで作られているのだとか。
日本でも毎年、サロン・ドゥ・ショコラでは二人がコラボレーションした商品が発売されており、ファンにとっては楽しみのひとつです。
残念ながら、日本では直営店がなく、一部百貨店にていくつか扱われている程度で、フェルベールさんのレシピ集は日本語で記載された書籍少ないため、プレミアム価格がつくほどの人気ぶり。
“コンフィチュールの妖精”と呼ばれる、世界的に有名なパティシエール、クリスティーヌ・フェルベールによる日本で初めてのコンフィチュールブックです。
レシピはもちろん、素材の選び方や組み合わせ方、そして食べ方など、彼女ならではのアイデアが1冊にギュッと詰まっています。
すべてのページの写真が現地での撮影。
撮影に使ったお皿やナイフ、クロスなどはアルザスの伝統工芸品を中心に用意しました。
スタイリングもクリスティーヌ・フェルベール自身が手がけており、テーブルセッティング術も学べる贅沢な一冊です。
こだわりの作り方
世界的に有名な俳優が自家用機でわざわざアルザスまで購入に赴くほど、ファンの多いコンフィチュールは、季節の旬の素材を用いて、果物の状態を見極めながらひとつひとつの作業を手で行われているようです。
さらに人気ブランドではあるものの、一定以上の量を炊くと味が落ちるため、一度に仕込む量には上限を設けているのだとか。
世界中で人気が高まって後にも量産はせずに、素材の状態を確認しながら直径50cmの銅鍋で丁寧に作られるコンフィチュールは、ミシュランの星付きレストランでも購入される食のプロからも絶賛されるお品。
確かに一度口にすると、これまでの量販店で購入していたジャムとの差に驚き、病みつきになります。
これまでにもフランス展やサロン・ドゥ・ショコラなどにあわせて定期的に来日しており、ワークショップを開催しています。
数年前のバレンタインシーズンには念願のイベントに当選し、目の前でコンフィチュールを活用したお菓子作りを目する機会に恵まれました。
ワークショップは、おおらかな人柄がうかがい知れるように和やかなもの。
生クリームが大好きなというお話で、「少々」と言いながらたっぷり加えるなど、チャーミングな笑顔を浮かべながらマイペースに作っていく様子が印象的でした。
人気の商品が生まれるまで
今の素敵な笑顔からは想像がつかない程、実は子供の頃には人見知りだったのかあまり愛想がよくなかったのだとか。
妹さんは看板娘が務まるくらい愛想が良かった一方で、クリスティーヌ・フェルベールさんは父親から「厨房に入っていなさい」と言われていたようです。
接客には向いていなかったことが、職人を目指すきっかけとなったというのは意外なお話でした。
また、現在は大人気の革新的なコンフィチュールレシピに対して、はじめは家族に反対されていたようです。
しかし、試しに店頭に置いたところ好評であったために継続が決まり、今では世界中で愛される看板商品にまで成長しています。
その後も進化を続けるレシピは、一昔前であればコンフィチュールに使用されることのなかった材料も積極的に取り入れています。
中でもチョコレートやスパイスを使った他では味わうことのできない特別なもの。
フレッシュの風味の後には、苦み酸味とともに重厚な果実の香りやスパイスが香る奥行きのある味わい。
もしも、幼少期に苦手なこと克服を優先していたり、思いついたレシピを諦めていたとしたら、このコンフィチュールは誕生していなかったかもしれませんね。
おまけ
現在、フランスの公式サイトではイースターに向けたカードの画像がダウンロードできます。
サロン・ドゥ・ショコラで人気のパッケージや紙袋でお馴染みのイラストは、今やフリマサイトでは空き箱にすら価格がつく程。
イースターのイラストは、二足歩行のウサギと白ヤギと女の子という日本でも見たことのあるような某キャラクターを彷彿させるようなデザインです。
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最後までお読みいただきありがとうございました。