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本は心の栄養

こんばんは。

今週末楽しみにしていることがあります。
待望の書籍の続編が発売されるのです。
外出自粛中の励みとして、予約済なので間もなく届くことでしょう。
途中までは小学館のサイトで連載されていたので、前作までの流れを振り返りつつ、新作の発売を心待ちにしていました。

振り返ってみると1冊目の発売が2013年の秋なので、もう初版の発売から7年以上。
数年前には映像化もされ、ドラマを見た後にファンになった方もいらっしゃるようです。
2冊目までは単行本の発売後に文庫が出ていたのですが、今回ははじめから文庫サイズでコンパクト。
最近は、作家さんが自らSNSで積極的な情報配信をされる方が増えているので、お気に入りの作家さんの新刊情報はSNSで知るようになりました。

〈 書籍の内容 〉
ドラマ化大ヒット作、待望の書き下ろし続編
神戸の老舗、富久丸百貨店芦屋川店で敏腕外商員として働く鮫島静緒。日本一の高級住宅地のセレブ相手に、きょうも奔走する。
美容整形に興味があり静緒に試させる女性投資家、息子の中学受験に静緒を巻き込む元CAセレブ主婦。「強い」宝石を集めるイラストレーターの訴訟事件……。そして、プライベートも落ち着かない日々の静緒にヘッドハンティングの話が。同居するゲイの同僚・桝家修平の反応は?


思い返せば、出版社に勤務していた時代から数年経過し、当時から文芸本は売れなくなっているといわれていましたが、その後も書籍にまつわる環境は刻一刻と変化を遂げているようです。
プロモーションの変化以外の大きな動きとしては、今年の4月には総額表示義務化への対応を控えています。

また、地方都市での書店が着実に減少している肌感覚はあったものの、冷静に数字を見ると2005年~2015年の10年間で約4,000店の減少の書店が減少し、2015年時点で13,500店程。
出版物の取次大手の日販系列の情報によれば、そこからさらに減少が進み『出版物販売額の実態 2020(日販 出版流通学院)』によれば、今や9,242店にまでなったようです。

一方で明るい話題としては、昨年は緊急事態宣言下で多くの書店が休業したものの、巣籠もり需要からかWebでの販売や電子書籍は好調。
出版科学研究所の調査によれば、特にコミック市場は『鬼滅の刃』の大ヒットが販売をけん引した結果活況であったといくつかのニュースでも取り上げられていました。


外出自粛による書店への影響は各国でも報道されており、ドイツでは毎年3月に開かれるライプツィヒ書籍見本市が昨年に続き中止となる見込み。
飲食店とは異なり不要不急とされる書店に関してはアメリカでは営業が認められていない州が多かったようで、図書館も多くは閉館していたのだとか。

そのような状況下でアメリカのAmazonの書籍部門ランキングでは特徴的な動きがあったようです。
数年前に完結している『ハリー・ポッター』シリーズが揃って電子書籍ランキングの上位に位置し、外出できない間の余暇を楽しく過ごす一助となった様子です。
紙版書籍のベストセラーとしては、1位から20位までに児童書の幼稚園から小学校低学年向けの本が12冊入るという現象が起きたことから、紙版は「紙でないと成立しない」書籍に限り需要があったというニュースもありました。

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書籍が紙であることの必然性。
子どもの頃、毎日図書館へ通っていたことを思い起こす度、あの時もしも電子書籍がメインであったらと考えることがあります。
電子書籍の手軽さ、収納場所のいらない便利さは確かにありますが、私は特に文芸書に関しては未だに紙で手に取りたいという強い思いがあります。

ストーリーを思い描いて選ばれた表紙のデザイン、紙質、加工。
ページをめくる際の紙ならではの手触りと読み進める高揚感。
数年後に改めて購入した際や文庫化されたタイミングで版による微妙な変化を探し当てた時のかすかな喜び。
大人になっても読書を趣味のひとつとあげる理由は、読むという行為そのものはもちろん、書き手や作り手の想いを受け取ったように感じるからかもしれません。
同時に刷られた数千冊、数万冊の1冊ではあっても、私にとっては人生で何度か訪れる運命の出会いが書籍を手にする度に体験できるからです。

村岡花子にとっての人生を変えた『Anne of Gables』のような運命の1冊はいずれかはまだ分からぬものの、落ち込んでいた時に頑張ろうと思えたお仕事小説、読む度に涙が流れる時代小説。
読むことで自分以外の人の人生を体験できることは、読書の醍醐味です。

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いつぞや目にした「本は心の栄養」という言葉。
食と違い身体が生きる上では必須ではないものの、学生時代に友人と面白いとすすめあい貸し借りした体験、続きが気になって夜通し読んで迎えた朝、本を通じて得た感情、本は時に人生に影響を与える1冊となるかもしれません。

今では幼少期に手にした絵本を探して今度はプレゼントする歳になりました。
本を通じた体験と喜びを次世代へ。
何年経っても思い出すあなたにとっての大切な1冊は何ですか。


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最後までお読みいただきありがとうございました。

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春賀
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