変化の中で生きるエンドロール
結局、帰りも家の近くまで送ってもらってしまった。
気づけば0時を回っていて、いつもの向暑はるなら夢を見ている時間である。
まだ心の中はふわふわとしていて、頭の中にはずっとソラニンが流れている。
ここまで送ってもらった彼に感謝の意を込めて、コンビニのカフェオレを奢った。
メガサイズはやりすぎたかもしれない。
自分の分も買って、コンビニの前で一息つくことにした。
カフェオレを口につけて、顎を上にあげた。
目の前に無数の星が散らばっていることに気づく。
久しぶりに星を見た。
都会は夜も明るすぎて、星が輝く場を失っていると思ったけど、今日だけは星の輝きの方が勝っていた。
5年前のあの人も
大学で出会った大切な人も
この瞬間のこの景色を見てくれてたらいいのにと思ったりする。
そうすればもう一度繋がりを感じる気もする。
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どこかで元気でやれよ
さよなら 僕もどうにかやるさ
さよなら そうするよ
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気をつけて、と車のバックライトが消えるまで見送った。
カフェオレのおかげか、心の中はまだ温かい。
みんな変化の中で生きている。
だから向暑はるも過去に囚われすぎてはいけない。
持ち出した呪いが本当にどこかに飛んでいった気がする。
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