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批判的思考能力(クリティカルシンキング)を日常使いする方法

今日は最近、グローバルな教育で重視されている能力のひとつである、批判的思考能力について、その考え方やどうやって日常におとしこんでいくのかについて書いていこうと思います。


批判的思考能力(クリティカルシンキング)とは

批判的思考力とは、情報を分析し、論理的に解釈して、その情報の価値を評価したり判断を下したりするために必要なスキルです。

indeed

たくさんの情報が溢れている現代において、情報を精査し、物事について客観的かつ深く考えることができるこの能力の必要性が、これからの時代にますます重要になってくるといわれています。

この記事は、自分の子供に批判的思考能力を身につけてもらいたい、あるいは自分自身が批判的思考能力を身につけたいと考えている方に向けて、基本的な考え方や日常生活でどのように訓練するのかについて、私がこれまで実践してきたことを中心にお伝えしていきます。

私と批判的思考能力

私は最近、批判的思考能力という名前を知ったのですが、この名前を知る前からずっとこの考え方をしていました。
記憶がある限りでは中学生の時。
数学で証明の授業があったとき、
「これ、私の考え方に似てるな。」と思って、説明するのにわかりやすいのでよく使うようになりました。

数学の証明では命題があり、

◯◯は△△である。
という命題を数式を使って説明し、結論をだします。
~~~~
故に真である。(真でない)

というやつですね。

私は数学は、算数のころから苦手でしたし、この数学の証明の問題も得意だったわけではないです。

私はこの証明の考え方を、どのように自分の批判的思考能力に落とし込んでいたかというと、真ではないことが証明できないか考えてみることによって、真である(あるいはない)ことを証明するということでした。

何を言ってるんだと思うかもしれませんが、具体例を用いて説明します。

批判的思考の例


例えば、例題として「トマトは赤い」ということを証明せよ、というお題があったとします。
まあトマトは赤いですよね。別に証明するまでもないと思われます。

では、逆に「トマトは赤くない」ということを証明せよという命題があったとします。
トマトは果たして赤くないのだろうか?
⇒確かにトマトが赤くないときは成熟していないときだが、トマトは成熟すると赤くなる。
⇒品種によっては赤くないものもある。
ゆえに
トマトは赤くない」のは真だが、成熟時は赤い。
つまり真である。しかしそれは一時的、あるいは一部の品種である。

という結論がでます。

トマトが赤い、と考えた時には、その事実を疑くことなくそのまま受け入れましたが、トマトは赤くないのでは?と考えた時には、赤くない場合を想定したり、検索したので、確かに赤くない時期もあるな、そういえば赤くない品種もあるな、ということを知ることができたうえで、より多角的に結論を考えることができました。

批判的思考能力とは、あらゆる可能性を吟味し、精査したうえで、より真実に近い解像度で事象をとらえる能力でもある、といえると思います。

私がどうやって批判的思考能力を得たのか


私が、どうやってこのような批判的思考能力を得たのか。
小さい頃から自然にやっていたので、もうすこし分析が必要ではありますが、動機としては
できるだけ正しく表現したい。
という思いが強かったかもしれません。

正しい、というのは、教科書的に正解という意味ではなく、物事のありのままの形をできるだけ正確に見積もりたい、という感じでしょうか。

そうなると、なんでも疑ってしまうんですよね。笑

(確かに批判的思考という風にとらえられるかもしれません)

思考するときに一番よく使うフレーズは
「それはほんとうか?」
です。

これをあらゆるポイントに見つける能力、と言い換えることもできます。
学校で先生が伝えたルール
親が言い放った自信満々の一言
メディアでみんなが褒めちぎっている商品
あるいは自分の言動に対して、「それはほんとうなのだろうか?」と考える。
自分のなかに2人いて、(天使と悪魔みたいなイメージで)
 私①:~~~だと思うのですが
(私②:本当に?本当にそう思ってる?)

みたいな感じで常に脳内で議論が交わされています。

そうすると、様々な可能性を常に考える癖ができて、あらゆる事態を想定してBプランを考えたり、最適なルートを考えることが得意になります。

また、様々な事柄について吟味して考えることで、別々の事柄の共通点や相違点などに気が付きやすくなります。

自分にとっての正しさではなく、色んな観点から見た時の正確な形をしりたいという根源的な問いを立てているので、バイアスや偏見に気づきやすくなります。

上記の点が、批判的思考能力を活用するよい点です。

悪い点は、思考に時間がかかるということです。笑

自分が自分で足を引き留めているのだから、まあ当然ですかね。笑
ただ、社会人になってこれもよい点だなと思ったところは、自分内で議論を交わしているので、すでに想定問答まで終わった状態で提案ができるので、短時間でよく練られた企画書を作ることができます。
ですので、時間がかかる点に関しては、ある程度反復して思考のクセを付けることで、早くなることができるかもしれません。

さいごに


批判的思考能力は、多くの公教育でとられている一斉教育方法だと、伸ばせないばかりか、逆に封じ込めてしまう恐れがあります。

それは、思考する隙を与えずに、正解を覚えこむ方式の学習方法が通例だからです。
もし、批判的思考能力を身につけたい、と考える場合には、批判的思考をする人と話しながら、その思考方法をマネすることもひとつの助けとなるかもしれません。





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