フィリピンで始めたシードスタートアップファウンダーとしての1年間の失敗と学び
こんにちは、ハリーです。
久しぶりにnoteを書きます。今日で34歳になりました。
人が人らしく輝ける社会をつくる!と志し、ショート動画のスタートアップkamilas4amをフィリピンから展開しているのですが、今日はせっかくなので振り返りとしたいと思います。
きっかけはこちら。ちょうど一年ちょっと前に公開したブログを今自分でも読み返してみたのですが、我ながらうまくまとまっているなと思います。笑
実はこのブログきっかけで新たな仲間になる投資家の方に出会えたり、いろんな方から、めちゃくちゃ激励の言葉をもらったりしました。「コンテンツってやっぱり大事だな」とコンテンツのスタートアップのファウンダーとして実感しました。
この1年ぶりのブログでは、事業以外に乗り越えるべきことが多すぎ(東南アジアあるある)、”失敗”を経てプロダクトがどう変化していったのか(現在進行形でいっているのか)、ピボットに伴いなんで今スタートアップをやっているのかを振り返っていこうと思います。
日本人でスタートアップを東南アジアからスタートする人はそんなに多くはないと思いますが、応援してくれている方、これから起業する方への参考になればと思います。
爆伸びしていた成長がいきなりストップ
まずは最初に今の現在地がどこか話しておきます。
分かりやすく一年前と今の差分ですが、数ヶ月前の資金調達の際の資料です(まだ公開してないですが近日報告があります)。
昨年は顧客ほぼゼロ、クリエイターも自分たちの友人のみ、単月の動画制作数も20いけば万々歳のレベルでしたが、テックファウンダーも入り、フルタイムメンバーも2名ジョイン、クリエイターも3000人まで増えました。6月にはe27の東南アジアTop100にも選ばれてシンガポールにも行ってきました(優勝はできませんでした)。
トラクションを見て分かるように、単月での実績のグラフがぐんぐん伸びてました。なんならプロモーションもそんなにかけていないのに、5カ国にも広がってました。結構いい感じの見えていました、5月までは。。。
プロダクトをローンチして、最初の6ヶ月はちゃんと30%以上ぐんぐん伸びてました。かの有名なY combinatorでも30%を指標にしろと言っているので、それを目安に「よし、この調子!!」と思っていた矢先でした。
理由は色々あるのですが、
・サブスクで毎月のビデオ購入という仮説は当たらなかったこと
・まだまだマーケットが小さいこと
・スモールビジネスオーナーが思っていた以上にモンスター
・ターゲットになるべきでない人からの購入が多くなってしまったこと
などなど挙げればたくさんあります。ポイントを摘んでいきたいと思います。
が、これはそもそもフィリピン特有のBer Monthsに由来する可能性もあるものだという学びもありましたので、まずはそこから行きます。
Ber Month前の死の谷という学び
最近知った言葉で、Ber Monthというフィリピンの言葉があります。
Berがつく月は売り上げが爆発するという意味で、September, October, November, Decemberを指します。そのまま過ぎるくらいそのままです。そして逆にこのBer Monthの直前、June, July, Augustあたりは売り上げが底に落ちます。
これはフィリピンの農業のサイクルにそっていて(農業従事者が多い)、野菜などが高くなる7,8月にかけてはみんな支出を極力減らしたり、8月は休暇も多いために(ほぼ毎週の勢いで休暇w)ビジネスオーナーも含めて、バケーションに行く人が多かったりします。ある意味ビジネスオーナー側も「どうせ売り上げ来ないから休むか」的なマインドなんだと思います。
もともとスモールビシネスをしていたので、この流れはわかっていたものの、いざ、実際にスタートアップとしてスモールビジネスを相手にビジネスをした結果分かったことは、マジで本当に売り上げがすっからかんということでした。
ということが、フィリピンの死の谷(と勝手に呼んでます)Ber Months手前です。しかし、それだけで片付けるべきことではない&仮説が当たっていないこともたくさんあるので、我々はこの一年を”失敗”と位置付けました。
「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」
有名なエジソンの言葉です。英語では、“I have not failed. I’ve just found 10,000 ways that won’t work.” - Thomas Edisonと言います。
実は最近、Vlogクリエイターの血が騒ぎだし、自分でもコンテンツを作りはじたのですが、こちらのVlogでも紹介してます。
Vlogは全編英語なので、かいつまんで今現在進行形で何をしているとかというと、この売り上げどん底の期間に新しい施策を試しまくり、ピボットの種を蒔き切って、なんなら開発もリーンに進めて、Ber Monthsで当てに行くというアクションです。
ホワイトボードに大きく書いてるんですが、この一年をFAILUREだと捉えてます。別にネガティブな意味ではなく、10,000回のトライの一部だと。プロダクトは確かに一瞬波に乗ったように見えたものの、波を乗り間違えたかもしくは波でなかったのか分からないが、とにかく波には乗れてない。
あるエンジェル投資家の方に起業前に言われた言葉が心に残ってます。「波が来た時に沖に出ていないと乗り遅れる」と。まさに自分たちは少し早めに海に出ていて、しっかり遅れないように準備をしているものだと思ってます。
「スケールしないことをしよう」
これはもうスタートアップのファウンダーなら誰もが聞いたことがあるであろう、Yコンのポール・グレアムの言葉。徹底的にこれをやりました。クライアントを見つけるために、自分が出展者でない展示会でビラを配ったり(笑)、クリエイターを見つけるために、バーで声をかけてルクルーティングしてみたり。
このYCの動画の中でも語られてるんですが、創業初期のRedditは創業者が自分でコンテンツを書いてそれにリアクションしているという話だったり、Doordashも飲食店との契約を取る前に勝手にアプリに掲載して、注文入ったら自分で買って届けていたり、PinterestもアップルストアでPinterestを開いておいて、お客さんの後ろで「Pinterestってアプリがいけてるらしいよ」と聞こえるように噂話をしたり。
どの話もめちゃくちゃ好きです。
自分たちも近いことはやってて、注文入っても男性クリエイターが足りないと自分がUGCクリエイターになってます。笑
どんなプロダクトも地道な努力なしに拡散しないことは明確なので、とりあえずやれることを全てやるということにつきると信じてます。
そうやって足腰を鍛えているうちに、今クリエイターのコミュニティは今後の候補者も入れると既に3,000名を超しました🎉
一年前には、4人アサインしたら2名はばっくれられて、1名は3ヶ月後に動画を提出してくる状況は脱しましたw
でも、いまだにメンズクリエイターは自分がコミュニティの中でトップクリエイターであったり(男性クリエイターが圧倒的に足りない笑)、ママクリエイターもニーズに対して圧倒的に足りてなかったり、課題はまだまだあります。
見つけ出した必殺クリエイター発掘方法
一年前は、ちゃんと時間通りに提出できるクリエイターが全くいない状態でした。でも、まさにそこが明確な業界の課題でもあり、”信頼できるクリエイターを探すのが大変”という明確なペインを我々が解決してます。
さて、どうやってUGCクリエイターをリクルーティングしているかというと、もうこれは地道に、毎月zoomでオリエンテーションを開始して、時間通りに来れる人からピックしていくという日本だと「それ誰でもできそうじゃん」ということを第一テストにしてます。
なぜなら、そもそも2時間遅刻が当たり前のこの国において(なんなら連絡なしのキャンセルも当たり前)、時間通りに来れるって相当な能力で、その中でクリエイティブな人を探すって相当すごいことなんです。
以前はクリエイティブチェックからしていたのですが、それに気づいてからは相当改善されました!これはハックです。
日本でやっていたら、ちゃんと時間通りにメールの文章通りにカメラオンでzoom参加できるかどうかが最初の難関になるなんて想像もできなかったですから。
日本だと当たり前だけれども、現地では当たり前ではないことは、日本人ファウンダーとして勝負する際の強みになります。また日本のスタートアップであるということは取り組んでいる領域的には、強みになります。
逆に弱みとしては、日本の当たり前を元に、クリエイターチェックから入ってしまっていた初期は相当時間を無駄にしたとも思います。3ヶ月後に提出してくるとかは流石に想像を超えてました。笑
言葉はちゃんと伝えないとダメ
そんな東南アジアあるあるを経験しつつ、こんなエピソードもあります。
最近面白いなと思ったのは、Airbnbにチェックインしたときの話なんですが、3時にチェックインでドアを開けたらまさかの掃除のおばさんがまだ掃除中で(笑)。人がいるとは思わなかったので、めちゃ驚いたんですが、向こうも驚いてました(いや、時間気づいてへんのかい!)
それはいいのですが、まあ仕方ないので、「Okay, take your time!」と言ってミーティングがあったのでロビーでWi-Fi繋ぐために、すぐ立ち去ったのですが、その後全然掃除が終わらないので、ミミがいつ終わるのか確認したところ、「Take your timeと言われたよ。」と全然急いでないことが判明&悪気もない。笑
この掃除のおばさんのせいではないので責められないですが、、Take your timeをそのまま受け取られてしまったと反省w
無駄な気遣いをしてはいけないことを学びました。
次は、"Take your time but please be rush"と言うようにします。
大失敗したサブスク課金
ここからはちょっとディープな話をしようと思います。この数ヶ月は本当にストレスでした。顧客にクレームで。
実はようやく消火活動が終わったタイミングです。
おそらく東南アジアあるあるなのですが、サブスクリプションの概念がなく、当初は「どうせ毎月動画を作るのだから、サブスクにしよう。その方がペイメントの回収の抜け漏れもなく売り上げも上がるし、クライアントにとっても便利なはず」とStripのサブスクでサブスク課金したものの、「いきなり課金された!どういうことだ!」というクレームが殺到。
「いや、そういう契約でスタートしましたよね、、」という日本の当たり前は通じるわけもなく、ましてやスモールビジネスオーナーつまりは、言って終えばアマチュアのビジネスオーナー。企業のマーケターよりもビジネス経験がない人たちです。
契約はあってないようなもの。学びです笑
これはこの国の性質が強く影響していると思います。ルールがない、ルールがあっても人が守らないこの国では、声を荒げないと自分の主張を聞き入れてくれないという”デフォルト”があります。言って終えば、先にやったもんがち。
メンタル的にも、「自分が怒れば解決される」が染み付いてしまっているのだろうと言うのは、悲しくもこの一年で学んだことです。日本では、”怒り”を使わなくても平和的な解決が導き出せる。でも、これは高度な理解力がお互いにあってからこそ成り立つもの。この国では先にルールを破ったものがち、先に声を荒げたものがち、と言うのが事実。悲しくもそうなのです。
ビジネスをするものとしては、決して自分たちがそちらへは行かずフェアにはやるものの、諦めないといけないもの(例えば今回は売り上げなど)は諦める。これは自身のアンラーニングです。
議会などで働いた経験のあるミミも、フィリピン人は時にクレイジーであり、最悪裁判など起こされたらこちらに非があるない関係なくアウトなので、飲み込むしかないことも今回の学びです。
顧客を8割カットしてフォーカスへ
結局、無駄な返金要求が多発して、7月と8月はその対応にファウンダーが終われてしまいました。PMF前はプロダクト以外は大事ではない、という信念のもと、思い切って8割の顧客をカット、さらに返金要求はこちらに非が全くなくても全部秒で返金対応の決定をする(時間をセーブする)という方向に切り替えたものの、まあかなりの時間を浪費せざるを得なかったという印象です。
この断捨離は結構大きな決断でしたが、”本当にプロダクトを愛してくれる顧客を見つけてPMFする”ためには必要な判断だったと思ってます。
これは、ジェネシアベンチャーズの福島さんゲストの回のポッドキャストでの学びですが、「(迷っていた際に)フォーカスして決めに行く」「なんでも対応できますは何も対応していないのと同じ」「深い体験をつくって移植する」と言う言葉が印象に残っていて、自分たちも様々な業界を受け入れている中で、圧倒的に満足度が高かったファッションにフォーカスしに行くことを決めたのもこの時期でした。
ファッションにフォーカスしにいきつつ、大きなクライアントの案件も獲得するという方向に少し軸を変え、最近ではUNのプロジェクトもやったり着実に実績を積んでます!
みんなストレスの捌け口を探している街、それがマニラ
一年やってみて、感じたのは、この国では、常にみんながストレスの捌け口を探しているようです。前回のブログでも散々書いたのですが、マニラは死ぬほど住みにくい街です。本当にストレスしか感じれない。笑
全てが大変です。
そんな場所で4月以降いわゆるローシーズンのビジネスオーナーはストレスの捌け口を求めているようでした。全然怒るべきことでないのに、我々にあたられたり。。
ミッションに沿って、スモールビジネスをサポートしたいという想いでやっていた、自分たちにとっては結構辛い瞬間でもありました。
(ただ、この経験が後で少し書くピボットの判断にも繋がりました。)
トレードオフがない日本は幸せです。フィリピンでは、常にトレードオフが発生します。
どう言うことかというと、例えば、ゴキブリのいない部屋を取れば、冷暖房がコントロールできない部屋を取ることに。
冷暖房がコントロールできて、ゴキブリもいないと思えば、今度はWi-Fiがなくなる。
問い合わせると、Wi-Fiは今ないから隣の部屋の使ってと1Mbpsを繋がされる。。
といった具合に、何かを得れば何かを失う、最近つくづく思うのは、日本ではこのトレードオフがなく、それは本当に恵まれていることなのだと。特に不安定なスタートアップをする上で、何かが安定しているのはすごく大事なこと。なのでPRE STATION Aiという名古屋のエコシステムに助けてもらいつつ、フィリピンを行き来するそんな選択をしてます。
安定は大事!
フィリピンでは、Grabに生活をコントロールされていると言っても過言ではない(語弊ないように言いますが、Grabは尊敬してます)。雨の日や、週末に近づく木金あたりは捕まりにくく、1時間経っても捕まらなくて動けないなんてことも”ざら”にあります。
逆にそう思っていると、早く捕まり過ぎてしまって、「うわー1分で来る!」と焦って駆け出すなんてことがあったり、完全に時間を支配されてます。笑
Grab=神です。笑
もちろん、現地のジプニーに乗って移動なんて、手段もなくはないですが、スリにあったりするリスクを考えると絶対取るべき手段ではないので、結局はGrab一択。そして驚くことに競合がいないので、まあサービスはそんなに改善されないです。
でも、ここは肝心なとこですが、これは1ユーザーの意見であって、Grabのミッションなどをファウンダーとして知る側としては、Grabもベストを尽くしていて、その上でたくさんの人の生活を救っていることは当然理解しています。なので、事業ってやっぱり難しいなと感じます。
実際昨日のGrabのお兄さんもGrabのおかげで生活改善されているし、結論やっぱりGrabすげーとなるわけです。この大きな東南アジアのギガワークのマーケットをちゃんとやってるって本当にすごい。
ソーシャルセクターからスタートアップへ
ちょっとだけ脱線をするのですが、なんで今自分がスタートアップをやっているのかを考えることがありました。きっかけは、先ほど話した、「本当にこのスモールビジネスオーナーが助けたい人なんだっけ?」という疑問。
なんで今自分がスタートアップを選んでいるのか?
もともと自分はソーシャルセクターへの興味が大きかったんです。実は、アメリカ留学後、新卒で入った上場企業を一年足らずでやめて、かものはしプロジェクトで社会人アソシエイトとして、無休で半年ほど勤務しました。”子どもが売られない世界を”目指していて、カンボジア(当時)やインドで活動しています。
当時は職員の方に「この子辞めちゃって大丈夫かな?」と心配されていたようです。笑
今も強烈に印象に残っている言葉です。
ソーシャルセクターで草の根活動をする方々がいるからこそ、救われる人たちがいる。これはずっと変わらず思ってます。自分は以前はそちらで貢献したいと思っていた立場でした。実際に関わってました。
自分はサッカーファンで、プレミアリーグの試合は毎週ファイナンスの雑務をしながらチェックしてたりするのですが、実は最近自分がフォローしているYouTuberで代表の村田さんが出演されていて、思わずネットもないマララのスタバで1時間観てしまいました。いつもはサッカーチャネルなのにこんなコラボかまされてますます好きになりました。
何よりもすごいのはサッカーチャネルに入っていくこの村田さんの行動力です。いや、サッカーチャンネルは普通はいかないでしょう。
本当に尊敬します。
社会人アソシエイトの期間に自分が貢献できたことはほとんどないですが、村田さんの真横で一緒に仕事ができた経験は間違いなく自分の人生の糧です。
実は私は現在もカンボジアのNGOに関わってます。といっても、2ヶ月に一度だけボードミーティングに参加するだけなので、貢献度はめちゃくちゃ低いですが、将来自分でファンドを設立するときのための勉強のために、学ばせてもらってます。実はカンボジアのシェムリアップで7年前に最初に友達になったカンボジア人のチャイヤが、4年前に念願のNGOを始めました。出会った当時は家の一部を教室にしていた寺子屋スクールだったのに。。それだけでも感動です。
自分はお金を出してないし、NGOなので金銭のリターンは全くないですが、これもある種の”投資”であることは間違いなくて、きっと自分は彼のストーリーを応援したい人間なんだと思います。そしておそらくこれは、我々を応援してくれているエンジェル投資家の皆さんも多少近いものがあるのだろうと思ってます。
スモールビジネスにより過ぎず、ビジョンを元にピボット
上記で書いたように、スモールビジネスと言っても、相当広い解釈であること、また多種多様であること、多くは書きませんが、結論スモールビジネスという括りで事業を展開するのは何か違うことに気づきました。
もともとミミがアクセサリー販売をしていたものの、ビジネスオーナーというよりは、クリエイターとしての活動がメインでした。お金を稼ぐというよりも自己表現、自己実現の色合いが強い。会社のビジョンとして掲げている人が人らしく輝ける社会に基づいて考えたときに、これまでサプライサイドとして考えていたクリエイターをエンパワメントする方向性をしっかり軸として持つのもいいのではないかと。
なんなら今強いコミュニティができているのはクリエイターサイドです。もちろん彼らはお金を受け取る側なので性質上繋がりやすいとは思いますが、それでもクリエイターとしてのHarry & Mimiに共感してくれている人は少なくない。
ということから、8月にMVPを出したプロダクトはクリエイターの方がメインのプロダクトだったりします。まだアルファ版としてのテスト中ですが、近日資金調達のアナウンスとともに公開しようと思ってます。
8月にテストしたアイデア4つの中で、いくつかかなりいい感触のものがあるので、大きなピボットというわけではないですが、トライしていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=s7_HOTqiiAI&t=235s
エンジェルの方々にはめちゃくちゃお世話になっていて、kamilas4amとしての強みはこのエンジェル含めたチーム力だとも思ってます。このクリエイターサイドから攻めるピボットも、「クリエイターサイドの方がkamilaを使う理由が明確なんだよなあ」という一言が自分でも引っかかっており、そこからインタビューしたりリサーチしてプロダクトを高速で出しました。
まあ、今のPMF前の段階、何を話しても結局はアクションが全てなので、また一年後にこのブログを振り返る時を自分でも楽しみにしてます。
スタートアップの先にあるゴール
私には明確にスタートアップのエグジットはもちろん、個人として、その先のゴールがあります。エグジットをゴールにするのは違うと思っていて、それは会社においても個人においても同じです。
自分たちがカップルで創業しているということもありますが、それを差し置いて、Canvaの創業者をロールモデルとしています。彼らの存在が自分が実現したいことはスタートアップでできるかもしれない、と思わせてくれたきっかけです。
具体的には、彼らは、資産の30%をドネーションすることを誓っておりCanvaの会社の資料でも明確に、会社の成長の先に何があるかを明示してます。
冒頭でも話しましたが、もともとはソーシャルセクターで何か貢献できないか模索していました。そこからスタートアップの社員として、今はスタートアップ創業者としてですが、目指すところは全く変わりません。
前回のブログにも書いたように、自分は日本人であるからとかは全く気にしません。グローバル人だと思ってます。日本人であるからこそのメリットがあるなら多いに課題解決に使いたいとは思っています。
課題が多い国でやる理由は、シンプルに解決しないといけないことが多い国でやるべきだと思うから。
正直、フィリピンという国では、やってみてからこそより強く思いますが、人材は圧倒的に足りてない。ここは自分たちもかなりチャレンジだと思います。でもできると思ってます。
そして何より、応援してくださる方々がいるからこそよりモチベーションも火がつきます。
人生を変えたCEOとの出会い
最後に、これから茨の道を歩む上で、誕生日に思い浮かぶのは前職のユニファでの土岐さんとの出会いです。
カンボジアから帰国後、自分が心からジョインしたいと思った会社がユニファであり、退職&創業してからもエンジェル投資家としてもサポートいただいている、まさにエンジェルです。
今思うとスタートアップのCEOでありながら、一社員にちゃんと向き合って接してくれる土岐さんのような存在は、自分の人格形成にすごく影響しました。
4年弱お世話になったユニファを最後に送り出してくれた際にも、「こうして社会課題の解決にチャレンジできること自体がありがたいことだ!頑張ろう!」と送り出してくれた言葉が、今もずっと心に残ってます。
自身もスタートアップのファウンダーとして、こんなシード期であっても本当に創業者の時間は限られていると感じます。どれだけあっても足りない。まだファウンダー3名と正社員2名規模でさえも感じるのですから、それがシリーズC,Dクラスになれば尚更。そんな中、時間を使ってくれたことは本当にありがたいことで、今の自分の起業家としての人格形成に大きく関わってます。
とにかく今はアクション量を増やさないことが全てだと思ってます。オフトピックの宮武さんのツイートがすごく響きました。
さあ、Ber Monthsウェルカムです!
誕生日の今日は、”もの”のプレゼントは何も受け取りません。言ってなかったので、チームメンバーからはケーキはもらってしまいましたが😄笑
フィリピンにいると、いやでも毎日考えさせられるホームレスの問題。週末はホームレスの方々に食事を届けにいきます。
もし誕生日に何か些細なプレゼントをと考えてくださっている方がいたら、ドネーションいただけると嬉しいです。