《絵本レビュー》おばあちゃんのはこぶね
2024年11月20日、風の時代ですね!
って、2019年終わり頃から騒がれてた風の時代がやってくる説。オマケにコロナもやってきて、時代の流れはこの5年で随分なんやかんや変わりましたよね。
リモートもそうだし、フリーで活動する人も増えました、SNSもそうですよね、そうそう。これからの200年どうなるか楽しみすぎます。科学的にも感覚的にも、ものすんごいスピードで進化しそうw
さぁそんな今日は、旧約聖書に出てくるノアの方舟の玩具が登場する絵本!?【おばあちゃんのはこぶね】をレビューしようと思いますパチパチパチ。
〔作〕M.B.ゴフスタイン
〔訳〕谷川俊太郎(追悼の意を込めて)
〔発行所〕現代企画室
〔初版〕1018年6月
〔価格〕1,500(税別)
〔ページ数〕36P
《ストーリーについて》
物語は、90歳になるおばあちゃんが、子供の頃にお父さんが作ってくれた木製のノアの方舟や人形、動物たちを宝物として大切にしている様子から始まります。
塗料が剥げた木の動物たちには、おばあちゃんが幼い頃に聞いたお父さんの声や思い出が詰まっています。
旧約聖書の「ノアの方舟」にテーマを借りて、人々の心に残る思い出の大切さを描いた物語です。
きっと、読む人にとって「思い出の力」や「日々の大切さ」を改めて感じさせてくれる素敵な一冊になるでしょう。
《10コの視点》
【主なキャラクター】
・おばあちゃん
・父
・夫
・子供達
【舞台】
・家
【構成】
おばあちゃんの子供の頃の回想シーンから始まる
↓
昔父が、木でノアの方舟や動物を作ってくれて小さい私にプレゼントしたことを思い出す。
↓
そしてその後も父は、成長につれてたびたび動物を作ってくれてはプレゼントする。
↓
さらに結婚し子供を産み、父との昔話を子供達に話してあげる。
【文】
言うならば、おばあちゃんの思い出話をノアの方舟に重ねたような構成。暖かく穏やかでユーモラスな表現が多く含まれていると思うし、だからこそ読み手に優しさや安心を与えるような文体になっていると思う。
この絵本の中で1番好きなフレーズは『ながさは300キューピット』これって調べてみると約135メートルだそうな。ノアの方舟は結構大きいなw
【絵】
シンプルながらも温かいタッチで描かれている。
全体的に丸みを帯びた線が、柔らかく滑らかで心地いい。おばあちゃんが大切にしてた木の動物達や方舟は細かい線で描かれているもんねで手作り感がより伝わる。
【ハッピーエンド】
私をお日様のように温めながらのハッピーエンド。
【表表紙・裏表紙】
おばあちゃんが、部屋の中で雨が降っている窓を見ている様子が描かれている。
【見返し】
柔らかいパステルブルー!あっ、これ海をイメージさせているのかな。
【題字の文字】
中字のゴシック体。
《読み聞かせをしてみて》
『いいなー、わたしもノアのはこぶねほしいぃ!つくってよぉぉ?(9)』
『このおばあちゃん、絶対いい人よ(11)』
『みんなみんなね、こんな子供時代があったんよ!ママだって子供やったんやから(母)』
読み聞かせていると、オスとメスの動物に興味を持っているようでした。なぜ、オスとメスを船に乗せるのかって。
《おしまいの言葉》
巻末に、著者自身の最期の言葉として、地域ホスピスでの訪問者との会話が書かれてあるんですが、その中で特にビビビッときた言葉があって。
〝真実があって私はその気配を感じるの。だから私はその真実を明らかにしなくちゃいけないの〟
どうでしょう?先生、人生の教訓ですw
著者のゴフスタインさんから、みんな最高!人生は明らかになるまでは諦めちゃもったないよ、自分の真実を求めて?と言われてるようで、なんか応援してもろた気持ちになりました。
風の時代でも何の時代でも、この世界が最高だったと思って土に還りたいものですな。
☆彡事実も大事だけど真実最高なコボシより