《絵本レビュー》ドキドキ!おばけのにゅうがくしき
信号が赤になったので車のブレーキを踏み、ふと左をみると小さな体に大きなランドセルを背負った新1年生が、小学校の外で並んでました。
どうやら、集団下校を練習する為のようで、担任の先生たちは熱のこもったレクチャーをしています。
『しずかにーー!みなさんーー!おぼえていますかっ?おうだんほどうを、わるときは?さんっはいっ!』
子供達は、真面目に首を左右に動かしながら、
『みーーーぎっ、ひだりっ、もーいっかい!みーーーぎっ!』
そして、周りを見渡せばボランティアの皆さんが各々、信号機の前に立ってサポートしてらっしゃる。
よし、ここで一句。
〝ありがたい みんなで守ろう 新1年〟
….というわけで今日はですね、そんな花咲く1年生に関する絵本【 ドキドキ!おばけのにゅうがくしき 】のレビューをしたいと思います。
〔文・絵〕大木あきこ
〔発行所〕新日本出版社
〔初版〕2018年2月
《ストーリーについて》
ここは、おばけの学校です。
『いきたくないよ〜〜!』
おばけのペロは今日から1年生。
怖がりの性格で、教室に入っても馴染めません。おばけの子供達から話の中で弱虫だねと言われ入学式が始まる前に教室を飛び出してしまいました。
いじけたペロは無事入学式を迎えることができるのでしょうか?
弱虫だと言われたネガティブなペロが、ある出来事によって大活躍!新1年生に贈る物語です。
《10コの視点》
【表表紙・裏表紙】
表表紙は、入学式に行きたくないペロと、それを桜の木から覗き込んでいるおばけの仲間が描かれている。
【見返し】
いろんな表情や仕草が可愛いペロが何点も描かれている。
【題字の文字】
人魂のデザインが施されていて、おばけ感満載!!
【絵】
ペロは、びっくりするとふくらむ性質を持っていて、そこが物語のカギなんだけれど、なんともふくらんだ様子が愛らしい!しかも涙がちょちょぎれてるやん。教室の中にいるおばけの子供達もたくさん描かれていて楽しい。
【文】
ペロの心情や性格がよくわかるような文体。自分をダメダメおばけだと思いその自信のなさが伝わる。
【構成】
ペロ入学式に行きたくないけど行く
↓
クラスのお友達から弱虫だと笑われる
↓
ペロ耐えきれず教室を飛び出す
↓
お友達が探しに来たところ怪奇現象が起こる
↓
その場を、ペロが救うことになり一気に仲直り
↓
仲良くみんなで無事に入学式を迎える
【キャラクター】
・ペロ
・ドラキュラのクロ
・カッパのかんたろう
・ろくろっくびのろくちゃん
・その他のクラスのみんな
・ペロの親
【舞台設定】
・小学校
【イチオシ】
そうですね、子供たちの友達になるスピード!仲直りするスピードが早いところを、皆さんも読んだら感じるのではないでしょうか。とにかく子どもは素直!
【ハッピーエンド】
帰りのチャイムが鳴り〝またあした〟とみんなで仲良くハッピーエンド。
《読み聞かせをしてみて》
『おばけのがっこうってね ほんとうにあるんだよ?(7)』
『わたしはねぇ このクラスのなかだったら くちさけおんなと ともだちになろっかな(9)』
『おばけの1年生もパワフルだ…なっ….パタッ(母)』
次女が、もともと〝おばけ関連〟の絵本が好きで。この絵本のチョイスも次女なんです。なんだろ、おばけって個性が可視化されてて解りやすいのかな。そんな風に思いながら読み聞かせしました。
《おしまいの言葉》
うちの次女は今年2年生なんですが、ちょうど1年前は、娘のサポートや私自身も気を消耗してましたね(笑)
どんな親御さんも、自分の子どもは心配ですものっ。
また、その子にとって環境や状況がガラッと変わって、小さな社会の中に入るような、そんな感覚になるんじゃないかなって思います。
でも、この絵本のように子どもたちは共に学んで成長していくんですよね♪
わたしは、友達100人作らなくてもいいと思いますし、親友も無理して見つけなくていいと思ってます。
それよりも、毎日を仲良く楽しく過ごしてほしいと、いちひとりの母親として考えています。
世の子育て中の皆さん、そのサポーターの皆さん、ほんとお疲れ様です!
☆彡4月はバタバタコボシより
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