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冬のふぐを食べに東京から下関へ#3 急遽霧に包まれた阿蘇へ
下関でふぐを堪能し、大急ぎで九州自動車道へ。
夜の高速道路というだけでワクワクしてしまう私。小さい頃からよく家族で高速道路の深夜割を使って旅行してたせいだと思う。友人もよく似た思い出がたくさんあるようで、思い出話に花が咲く。
そしてほぼノンストップで植木ICから阿蘇へ。 阿蘇市に入った途端、あたりが霧に包まれた。
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そのまま大人しくホテルにチェックインしても22時なのに、例によって寄り道がしたくなる我々。とにかく阿蘇のミルクロードドライブが気持ちよかったのだ。そして向かったのが真っ暗の大観峰。
星空が美しく、風は冷たくて、風でススキが揺れる音しか聞こえなかった。
満月を過ぎた月明かりが明るくて、眼下の阿蘇の夜景の街を優しく包み込んでいるように見えた。とにかくどこか別世界にいる感覚だった。
夜の阿蘇を堪能して、23:30過ぎにようやくチェックイン。直前に予約し、チェックイン時間も柔軟で快適すぎたのに、1人4500円で宿泊できた。本当にいいのかな。
翌朝、まだ辺りが暗い中、昨晩訪れた大観峰へ。ここからの朝日が目当てだ。
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昨日から熊本県内でよく目にして気になっていた「おべんとうのヒライ」でジャンボイナリを購入していたので、朝日を見ながら食べる。このお弁当屋は24時間営業、色々売ってて面白かった。
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その後は一度ホテルに戻り、大浴場へ。
阿蘇で温泉に入れるなんて、少なくとも昨日の自分は想像してなかった。
広くて人も少ないのでゆっくり楽しめた。
9時頃チェックアウトをして、阿蘇観光に出掛ける。まず向かったのは草千里ヶ浜。
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所々に雪が残った霧の草千里ヶ浜だった。
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写真では、春や夏の緑の大地しか見たことがなかったが、冬の荒涼とした感じもいい。
その後は火山活動が活発な中岳へ。
今日は風向きが悪く、活動も活発とのことで、噴火口のすぐ側までは入れず、近くの展望台まで。本来なら、火口の見える場所を歩けるという。
ちなみに喘息など、呼吸器系の疾患のある人は火山活動が穏やかな日でも立ち入ることはできないとのことだった。
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ダイナミック過ぎる景色と強過ぎる風。私のこれまでの人生の体感温度で1番寒かったけど、人生で一度は見てみたかった景色に感動。
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その後も阿蘇のドライブを楽しむ。
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もうあまり時間がなくなってきて、熊本在住の知り合いが以前お薦めしてくれたという喫茶店「カフェティッペル」へ。美味しいと聞いていたバウムクーヘンをテイクアウトした。
ドイツ風の店内がとっても可愛くて、時間があったらぜひここでゆっくりしてみたい。
そして大急ぎで車を走らせる。
そう、今日のうちに東京まで戻らねばならない。そのためには夕方までには例えば新幹線駅のある小倉に着いている必要があった。
友人はせっかくだからと、行きとは違う大分方面から北上してくれた。
途中、湯布院の車窓観光までしてくれた。目の前に雄大な由布岳が見えて、温泉街は平日なのにとても賑わっていた。私は道の駅ゆふいんでそそくさとお土産を購入。ほぼ降り立っていない大分土産が買えた。
湯布院や別府も私の行ってみたい街の一つだったから、次はゆっくり滞在できたら嬉しいな。
高速に戻り、しばらく走ると車窓から別府湾が見えてきた。
車内では、先ほど購入したバウムクーヘンを食べて缶コーヒーを飲む。楽しすぎる昼ごはんだ。
こうして小倉周辺には15時頃到着した。九州をたった20時間あまりで小さく一周したような感じだ。
しかし小倉駅周辺の渋滞が発生していたため、回避して、急遽下関で解散することに。
おかげで昨日渡った関門海峡を再度渡り、明るい関門橋も楽しめた。
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下関駅に着いた。ここまで1000キロ近いロングドライブとともに愉快で素晴らしい時間を共にしてくれた友人とはここでお別れ。感謝しかない。
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私は小倉から新幹線に乗るため、電車で再度関門海峡を渡って九州へ向かった。トンネルを出たら九州に着いていて、私はこの20時間あまりで3回も憧れの関門海峡を渡った。
小倉からの新幹線では、岩国の日本酒「五橋」と道の駅ゆふいんで購入したおにぎり弁当を食べた。
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いい気分で東京に着いたのは21:30頃。下関にふぐを食べに行く週末のはずが、島根、熊本、ほんの少しの大分まで堪能して帰ってきた。
予想外に盛りだくさんの週末。一緒に楽しんでくれる友達がいてなんて幸せなんだろう、こんな楽しみ方ができる今を存分に楽しみたいと私は再確認した。