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ベートーヴェンを毎日聴く117(2020年4月26日)
『ベートーヴェン/ミサ曲 ハ長調 op.86』を聴いた。
ベートーヴェンを毎日聴く117
— Harayan (Herbert von) (@HarayanV) April 26, 2020
op.86 ミサ曲 ハ長調。1807年
ミサソレに隠れて聴く機会は少ないが、作曲者らしい劇的な部分も多い。最初の微かな合唱。輝かしいグロリア。クレドも一風変わった表現も興味深い。もう少し表に出る機会が有れば。
演奏:ジュリーニ&ニュー・フィルハーモニア管他。1970年 pic.twitter.com/Aevr76qmb6
ベートーヴェン作品において、宗教的な作品は数少ない。
古来、宗教と音楽の関係は強いものであり、多くの作曲家は教会で演奏する作品を次々手掛けているのだが。
ベートーヴェンには「ミサ・ソレムニス」という、第九を凌ぐような傑作と言われることもある、大きな作品がある。規模が大きいので演奏される機会は多くないが、それと比較して小規模であるこのミサ曲の方を聴く機会は圧倒的に少ないだろう。
ベートーヴェンは神様を信用していなかった。
というわけではないが、宗教のために作品を作るというより、民衆のために作るといった思いが強かったのだろう。なので宗教的作品が少ないのではないだろうか。
この作品が初演されたとき、評判は良くなかったという。
毎年ハイドンがミサ曲を作って演奏していたエステルハージ家は、ハイドンが作ることをやめてしまったのでベートーヴェンが代わりに請け負ったようだが、おそらくハイドンの作品とは異なる、革新的な作品と思われてしまった。
だから評判が良くなかったのだろう。
個人的にはもう少し表に出てもいい作品だと思うのだが。
Khoa LêによるPixabayからの画像
(記:2020年12月24日)