ベートーヴェンを毎日聴く347-2(2020年12月12日)
『ベートーヴェン/カノン「神は堅き砦」WoO188』を聴いた。
「神は堅き砦」の歌詞は、「神はわがやぐら」というルターが作った讃美歌より引用されたのであろう。また、それを引用したバッハのカンタータもある。
「神は堅き砦」の意味は「神は我々を強く守ってくれる、心の拠り所である」という感じであろうか。
ベートーヴェンのカノンは、ルターの讃美歌の歌詞をちょっと変化をさせて引用したが、曲は全く別でベートーヴェンのオリジナル。
でもこれは自らの作品「ミサ・ソレムニス」の第3曲目「クレド」冒頭からの引用である。
「クレド」はラテン語の「信じること、信条、約束」であり、最近企業などが採用することが多くなったクレドもそれに由来するもの。
すでに「ミサ・ソレムニス」は完成していたが、このカノンを贈った誰かに対してこういう気持ちだったのではないだろうか。
「神は心の拠り所である、ということをあなたのクレドとしなさい。あ、クレドと言えばこのメロディー、私の大作ミサ・ソレムニスのクレドなんですよ。」
Shutterbug75によるPixabayからの画像