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ベートーヴェンを毎日聴く278(2020年10月4日)
『ベートーヴェン/バガテル アレグレット WoO52』を聴いた。
ベートーヴェンを毎日聴く278
— Harayan (Herbert von) (@HarayanV) October 4, 2020
バガテル アレグレットWoO.52。1795年
忙しく、前のめりなリズムが刻まれるのが面白い。作曲は1795年に始まり中断。後年、また思い出したように拍子に変更など修正を含めてまとめている。それは複数の紙質の譜面や書体の違いを紐解いて分かったことだという。 pic.twitter.com/BOqfIWgJ5k
5つの弾むような音が印象的。これが装飾も伴いながら徐々に変化していくのが面白い。
これを聴いて、あの有名な「運命の動機」(ジャジャジャジャーン!)が、ふと頭の中に浮かんでこないだろうか?
「運命の動機」は4つの音(ジャ、ジャ、ジャ、ジャーン!)なので数が異なるが、調性は両方ともハ短調という共通点がある。
もしかしたら、ベートーヴェンがこの5つの音の動機をとても気に入ってしまい、交響曲第5番に採用していたら、「運命の動機」は(ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャーン!)に変わっていたかもしれない。
と想像してみたりする。
この作品はピアノ・ソナタ第5番の中に入れる目的で作曲されていたのだが、全体が長くなるということで作曲が中断され、結果的には入れられなかった。
その楽譜を大切に残していて、それを後年引っ張り出して内容を変更し、バガテル作品のひとつとしてまとめた。
ベートーヴェンには他にもそのような作品が結構ある。抑えきれないアイデアがいろいろと湧き出してくるのだろう。しかし、全体を考えると長くなる。長くなると聞くほうは辛い。作品は演奏されないし楽譜も売れない。
当時はせいぜい20分くらいの作品が中心であったようだ。
この作品も含めてひとつのピアノ・ソナタ作品としても聴いてみたい。
decrandによるPixabayからの画像