期待を超えてこそ、次、もっといい仕事がくる
デザインスタジオ・エル代表のハラヒロシ(@harahiroshi)です。
早いものでデザイナー25年目。新年を迎えるたびに「今年は去年以上にいい仕事をしたいなぁ」と願って臨みますが、願うだけで実現するのであれば苦労しませんよね。「もっといい仕事を呼び込む」ために欠かせない普遍的なテーマがあります。それは、言葉にすると普通のことかもしれませんが、「目の前の仕事を全力で取り組む」「期待を超える」という姿勢です。
今以上の仕事が舞い込んでくる、とは?
期待以上のクオリティやスピードや成果を出してこそ、次もっといい仕事がくる。そうでなければ、いつまでも今以上の仕事はこない。
基本そういうものだと思っています。いま置かれている環境で、今の仕事に全力を尽くせるか。その「全力でやる」ことに、当然ながら仕事の大小は関係ありません。
クライアントは、全力で向き合ってくれているか?を見ています。もちろん姿勢だけではなく成果もです。それに応えれば、次の仕事も依頼してくれるでしょうし、もっと大きな仕事を依頼してくれるでしょう。他のクライアントを(ときに前のめりで)紹介してくれることもあります。
あるいは上司や先輩は、依頼した仕事を全力でやっているか?を見ています。投げたボールが、それ以上の返球となって返ってくれば、次はもっと強い球を投げてみようかな、となります。
いずれの場合も「またこの仕事か」と、常に及第点だったり(返球がいつも同じ)、またはやっつけでこなしている(こちらまで届かない)といった場合は、次も「またこの仕事」しかこないのです。
僕はこの25年の中で、成功も失敗もたくさん経験しているので、これらのことをすごく痛感しています。。
期待を超えるには?
さて、「期待」とは、相手にとって「実現することを望んでいる」状態です。その望みに応えられたかどうかは、端的にいえば「期待以下(期待はずれ)」「期待通り」「期待以上」で分けられます。
「期待以下」:不快、不信
「期待通り」:満足、信頼
「期待以上」:感動、愛着
こんなところでしょうか。最低でも「期待通り=満足」はキープしたいところですが、相手に「望んでいたものを実現してくれた」と思ってもらうというのは、一例を挙げれば、
頼まれた以上のことをしてくれる
喜ばれることや予想外のことを率先してやるやってくれる
未来のことを一緒に考えてくれる
現状の様子を常に聞いてくれる
新しい表現や技術に挑戦し、提案してくれる
といったスタンスやスキルによるもの。または
問い合わせがたくさん来るようになった
売上が増えた
常連さんに褒めてもらえた
社員が誇りを持つようになった
Webサイトの更新負荷が減った/更新するのが楽しくなった
といった成果によるものがあります。
満足を超えたもの、つまり感動体験まで与えることができたら、そこに大きな愛着が生まれ、ファンになってくれるのではないでしょうか。
要望は「はい」ではなく「なぜ」で受け止める
一例として、クライアントからの要望やRFPで「〜したい」「〜な機能をつけたい」と示された場合の受け止め方は「はい」ではなく「なぜ」。
「はい」だとただ言われた通りの提案になり、期待を超えないことが多いです。「なぜ」の視点で、本当に求めることは何か?を探ること。その姿勢は提案に表れ、案件&信頼獲得に近づくでしょう。
「超えるをつくる」でありたい
デザインやサイト制作をする目的は、当然ながらクライアントのビジネスに貢献することです。そのために私たちは「あなたのいいところや、伝えたいこと。一緒に見つけて、つくって、育てていく。」という使命感を持って日々仕事に向き合っています。
「期待以上だった」そういう報告をいただけるのが何よりうれしいし、提供したサービスに愛着を持っていただいているんだ、という実感があることは、制作者冥利に尽きます。
もちろん、自分のスキル不足などによって「超えていないな…」と思い悩むこともあります。ただ、期待を超えてやろうという気持ちがあれば、自然と行動につながるもの。そうやって成長を重ね、結果的に今以上の仕事が舞い込んでくる機会を引き寄せることにつながるはずです。
そのひとつひとつの「全力」を、自社サイトやSNSなどに掲載し、年月を重ねる中で「超えた」が実感できる足跡を残すことも大事です。願わくば今までで一番よい、と思いながら更新したいですよね。
私たちが普段取り組んでいること
「期待を超える」ためには、常にそういった姿勢でいられるための「エンジンをもつこと」が大事です。炎ではなく、エンジン。私たちの会社では、そのエンジンを常に回しておける仕組みをつくり、モチベーションの維持に努めています。
チームでものづくりをする場合、誰か一人が「超えたい」と思っていても、実現が難しいです。チーム全体で取り組み、一人ひとりが主体的に動いていくこと。私たちが目指すのはそんな「超えるをつくる」という価値観をもった人の集まりでありつづけることです。
おわりに
「超えたい」と思うことは、まだ積み上げられることがある、伸びしろがある、と意識することでもあります。少しずつ満たしているようで、その伸びしろは永遠に埋まることなく、いつまでも満たされない、物足りない状態なのかもしれません。だからこそ、続けられる。まだ道は続く、と思えるのです。
さて、2022年はエネルギッシュに開幕しました。道は続きます。「超えるをつくる。」をしっかり体現していけるよう、がんばります。
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ハラヒロシ @harahiroshi
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