Happy Women's Map 京都御所 最後の斎王 祥子内親王 / Japan's Last SAIOU, Princess Syoshi / Sachiko
「なにをして過ぎつるかたの月日ぞと さらにおどろくとしのくれかな (世の中に翻弄されているうちに一生が終わってしまう。何とかして自分らしく生きたい。)」
“My whole life ends while I'm at the mercy of the world. I want to live my life somehow.”
祥子内親王
Princess Syoko / Sachiko
1320頃 - ?
京都御所
Born in Kyoto Imperial Palace
祥子内親王は日本史上最後の斎王。後醍醐天皇の皇女として、戦乱で途絶えていた天武天皇朝から600年続く斎宮制度を復活させようと、太平の世を祈って伊勢神宮に百首歌を奉納します。
Princess Shoko was the last Saio in Japanese history. As the princess of Emperor Go-Daigo, she dedicated 100 poems to Ise Grand Shrine in hopes of restoring the 600-year-old Saigu system since the Emperor Tenmu dynasty, which had been discontinued due to war, and praying for a world of peace.
「後醍醐天皇の皇女」
祥子内親王は父・後醍醐天皇ならびに母・阿野廉子(新待賢門院)の皇女として誕生。異母きょうだいの皇子17人・皇女15人のうち、中宮・西園寺禧子(後京極院)の娘・懽子内親王とともに、後醍醐天皇に溺愛されて育ちます。父・後醍醐天皇の仲の良い同母きょうだいである獎子内親王が官人・官女・勅使など500人を伴う伊勢神宮への群行を前に斎王を退下してから23年後、16歳の懽子内親王が卜定(ぼくじょう)と呼ばれる占いの儀式で祥子よりも先に斎王に選ばれます。大内裏内の初斎院に入って忌み籠り、翌年秋に都郊外の野宮に移り1年間清浄潔斎生活を重ねて身を清め、伊勢神宮に向けて出発する朝に葛野川(現在の桂川)で禊を行います。まさにその時に、鎌倉幕府から六波羅探題の兵が宮中に押し寄せます。父・後醍醐天皇は京都を脱出して挙兵するも籠城先の笠置山で捕らえられ隠岐ノ島に流されます。
「最後の斎王」
きょうだいたちが流罪になったり他家へ預けられたりする中、13歳の祥子内親王は沖ノ島の後醍醐天皇に随行した母親と離れ、斎王を退下した懽子内親王とともに獎子内親王のもとに身を寄せます。まもなく鎌倉幕府が光厳天皇を即位させると、懽子内親王はその後宮に入り皇女を出産。15歳の祥子内親王は、隠岐の島を脱出して帰京を果たした父・後醍醐天皇のもと卜定で斎王に選ばれます。野宮で清浄潔斎生活を続ける中で、父・後醍醐天皇についていた足利尊氏が謀反を起こして戦乱が再開。伊勢への群行を果たして太平な世のために天照大御神に仕えたい祥子内親王は夢にお告げを受けて伊勢神宮へ百首歌を奉納します。「いすず川たのむ心はにごらぬを などわたるせの猶よどるらん(五十鈴川の水は澄んで濁っていないのに なぜこの世はこんなに澱んでいるのだろう)」。祈りも空しく奈良吉野に逃れた父・後醍醐天皇は崩御、きょうだいたちは次々と戦死。祥子内親王は斎王を退下して懽子内親王とともに保安寺で出家します。時局をしっかり見据えて批判しながらも美しい恋歌・月歌・四季歌の数々を残します。
-「斎王の歴史と文学」(所京子 著 / 図書刊行会2000年)
-斎宮歴史博物館
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