「本」がある環境の効果
2021年5月、
全国の小学6年生と
中学3年生の200万人以上を対象に
「全国学力テスト」がありました
※調査日時 2021.5.27、
調査対象(2,152,951人)
集計対象(1,988,995人)、
調査方法(質問紙(一部オンラライン))
その際に、
家庭の経済的、文化的な資本を
はかる指標の1つとして
国際的な調査でも用いられる
「家庭の蔵書数」が初めて調べられました。
質問22
あなたの家には、
およそどのくらい本がありますか
(一般の雑誌,新聞,教科書は除く)
家庭の蔵書数 小学生 中学生
0~10冊 11% 14%
11~25冊 19% 20%
26~100冊 34% 32%
101~500冊 32% 30%
501冊以上 5% 5%
学力テストの正答率は、
小学校の算数では、
蔵書数が最も多い子と
最も少ない子では
18ポイントの差
中学校の国語では、
15ポイント差
蔵書数が多いほうが
正答率が高くなる傾向あったそうです。
このポイントの差は当然でしょうね。
この本は、
子どもの本ではないところがミソです。
子どもの本だけで500冊は、
なかなかないでしょうからね。
逆に10冊以下というのも考えられない。
学者さんは
家庭環境により学力に
差がある事実について、
困難を抱えている子どもの実態を踏まえ政策を議論してほしい
と言っておられます。が・・・
本がないから貧乏、教育困難者と決めつけるのは、
ちょっとどうかと思います・・・
因果関係については、
にわとりとたまごの話になるのですが、
本を読むから学力が伸びるのではなく、
学力が高い子供が
本を読んでいるというのが真実のような気がする。
そもそも読解力がないと
読書を楽しめないわけで、
子どもは結局、
身近な大人である
親の真似をするという結果ですね。
本がある家庭は、
親が本を読んでるってことです。
勉強や知的活動が、
家庭にあるということです。
子どもはそれを真似るから、
自然に本を読む。
子どもに勉強して欲しかったら
まず親自身が本を読む生活をすることです。
漫画は、あくまで漫画です。
本というのは、
文字の世界です。
とある出来の良くない高校生の話。
「小説を読んでも全く情景が思い浮かばない」
といっていた子がいました。
そんな状態では、
本を読むのではなく、
活字を見ているのと同じです。
本好きの人間は小さい時から、
絵本や図鑑に触れ、
読み聞かせしてもらったり、
そうした経験から
本に興味を持ち、
好奇心が生まれ、
そこから本の世界に入っていきます。
文字だけの本を読んでも
無意識のうちに
脳内で映画のように情景が展開し、
登場人物がせりふを話しています。
漫画では文字処理能力が付きません。
つまり本を読む子どもと読まない子とでは、
根本的に脳の仕組みが違がってきます。
今回の結果は、
蔵書数と学業成績の関係は
環境という問題ですが、
親の知能水準の問題
(親の考え方、マインド)
でもあるわけです。
やはり子どもには
本を読める環境を与えてあげましょうね。
PS.
私は子ども時から本好きで、
色々な本を読んでいました。
しかし、
予備校・大学時代、
漫画にのめりこんだ時期がありました。
そして、
同時に映画にもはまっていました。
その結果、
また、漫画から本になりました。
文字は脳内で映像になるんです。
PS2.
2015年のちょっと古い資料ですが、
明らかに違いが分かります。