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中学受験は子どもの自己肯定感を下げる①
中学受験について思うことを書きます!
まず最初にお伝えしたいのは、私は中学受験を否定しているわけではありません。
よりよい環境を子どもに与えたいという親の愛だと思うし、
地元の中学に通うより、よい環境で学習した方が伸びる。
という子も担任してきた子の中にいたので、
「中学受験なんてダメ!」って言いたいわけではない。
です!
私は子どもに生きる力を育むこと、自己肯定感を下げないこと。が育児でも教育でも大切だという立場です。
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自分が教師になったばかりの20代の頃、親が「何年生から塾に行った方がいいのか」と言っていることとか、高学年になって受験のための塾に通う子を見かけるようになって感じたことは、
「塾に行くより遊んだほうが子どものためなのにな~」っていうことです。
その小学校はそもそもあまり学力の高い地域ではなかったので、クラスで1番勉強できる子はまわりから「できる子」として見られていたし、本人もそういうつもりでいたと思うし、実際他の子よりよく勉強はできるんだけれど、なんというか。その学校では「できる子」だけれど、他の学校の子達と一緒になったら、それほどでもないのではないかな。って感じていました。
私自身が(公立の)進学校育ちで、「勉強のできる人ってこういう人」っていうのがあって、そういう人って本当に「頭がいい」のです。
塾で勉強したから「できる」わけじゃないの。
だから、小4くらいでクラスで1番だったからって、「だから何なんだー」くらいでいいのに。いい中学を目指そうと遊ぶ時間を減らしてまで塾に行くなんてもったいない。っていうのが20代の私が思っていたことです。
クラスで1番だったら、「自分ってできる!」って思い込んで、自己肯定感も高くなると思いますが、塾に行ったら上には上がいるので、「自分なんてまだまだなんだ」と感じることの方が圧倒的に多いはず。
せっかくの自信がなくなっちゃう。
小学生は「根拠のない自信」と「自分ってなんかすごい!」って本人が感じていることが大切なのに。
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27歳で別の小学校に異動になったのですが、次に勤めた小学校は勉強がおできになる子が多く、お金を持ってる人も多い地域でした。
そのためか、中学受験をする子はとても多い学校でした。
その学校では私はちょうど産休育休で3度お休みをしたので、1年生の担任や家庭科専科をしていたのですが、1年生の時は本当にかしこくて、お利口な子どもたちが、6年生になると学級崩壊を起こすのを見て、
「なんとも悲しい」と感じていました。
家庭科なんて受験科目にないもんだから、「ちゃんとやらない」って子も多く、授業はとてもやりにくかったです。
でもそれは、子どもがかかえるストレスなんだな。って私は感じていました。
「親の期待に応えたい」
だけど、
「自分をわかってほしい」
「そのままで大丈夫だよって言ってほしい」
「今のままの自分を否定したくない」
そんな子どもの心の声が聞こえてきて、
小学生の子どもにこんなに強いストレスを与える中学受験を否定的に見ていました。
その時は、自分の子はまだ赤ちゃんだし、自分の子どもが小学校高学年になるころには「否定的」なんて言えなくて「中学受験」を考えるようになるのかもしれない。
とも思っていました。
それで、その中学受験期を長女も長男も今通り過ぎたわけなのですが、そこそこ勉強ができる友達はやっぱり塾に行って受験する子がいて、なるほどそうやって「自分も受験したい」って子どもは言うのだな。って思った。
あと親って「うちの子は特別すばらしい」って思うものなので、
だれがいるかわからない、もしくは荒れてる地元の中学になんて「大切なうちの子をやれない!」って考えるのだと思います。
いいと思います。
それで子どもが「受験したい」って言ったら応援するのが親なんだと思います。
だーけーどー!
私は、そうやって子どものストレスを見てきたこと。
そして、
私が大切にしているのは「特別すばらしい我が子が中学受験してよりよい中学に通うこと」ではなくて、
①生きる力を育むこと。と、②自己肯定感。
生きる力は塾で学ぶより遊ぶことの方が絶対に大切です。
自己肯定感も競争の中に入れて頑張らせるより、今いる場所で安心できて、その中で「自分ってできる方なんだな~」って感じていることの方が高くなる。
そう心から信じていたので、やっぱり中学受験させたいなんて全く思わなかったです。
もちろん、子どもの力は信じてます。「うちの子は特別すばらしい」って思っています。
「特別すばらしい我が子は中学受験してよい中学行かなくても、どこに行ったってすばらしいから大丈夫!」っていう考えです(^▽^)/
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20代の時、その学校で、子どもにちょっと聞いてみたのです。
「なんで塾で勉強するの?」「なんで中学受験するの?」って。
子どもは
「将来、楽するため」って言っていた。
「みんながあまり勉強していないときに勉強しておけば、みんなが勉強しなくちゃいけなくなったときに楽できる」
って。
今、楽すればいいのに。
そして、その子が言う「楽できるとき」に遊んでも遅いのだ!小学生の遊びは小学生にしかできないのだ!
だから、塾より遊びが大切。
そして、実際中学受験で通う優秀な中学は、入ってからも楽ではないです。学校は進学実績が大切だから。
他にも「将来のため」って言う子に出会ったけれど。
なんかね。時間泥棒の出てくる「モモ」を読んでほしいよ。
将来のために「今大切にしたいことを忘れちゃう」のってもったいないのよ。子どもは本当は感覚的にそういうことがわかっているのに。
大人社会のそういう合理的な考え方(将来のため、今これをやっておけば後で楽になる)の入り口が中学受験のように私には感じられた。
そんなわけで、私自身は自分の子にぜひとも中学受験を!って全く考えない立場だったのですが、
私の友達には中学受験をして子どもが優秀な中学へ通う人がいて、先日その子が「学校へ行けなくなった」という相談があり、次回はその時感じたことを書こうと思います!
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「公立は先生の質が・・」とかあるよね!ある!
「中学ではよりよい環境に!」もあるでしょう!
私の考えはそんなわけで子どもの育ちを優先して「中学受験は考えない」という立場ですが、
最初に述べたように「子どもをよりよい環境においてあげたい」という親の愛は子どもに伝わっていますので、
中学受験がダメ!
って言ってないです。
【まとめ】
特別すばらしい我が子は中学受験してよい中学行かなくても、どこに行ったってすばらしいから大丈夫!
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