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冬の季語「山眠る」 と 『無暁の鈴(りん)』 西條奈加

西條奈加さんの 『無暁のりん

武家の庶子であり、家族に疎まれ寒村の寺に預けられた久斎。
その寺でも、手酷い目にあい、寺を飛び出しその後、無暁(むぎょう)と名乗るようになる。
色街の用心棒、八丈島への島流し、そして再び仏門へ。
即身仏になるまでの無暁むぎょうの軌跡。


この時代だから、久斎(無暁)だからの苦しみもあるでしょう。
八丈島の当時の生活、避けられない自然の脅威も、この小説で初めて知りました。

でも、人間として生まれてきた
すべての人の中にある苦しみがテーマなのではないでしょうか。
そして無暁は、厳しい修行と即身仏になることを望み、実行した。


風の時代の現代、苦行や衆生救済を目的とした即身仏は必要ないと私は思う。

でも、その静けさを俳句で詠ませていただいた。


山眠る入場塚の玲瓏の鈴
やまねむるにゅうじょうづかのれいろうのりん


山眠る吾が拍動の確かさよ
やまねむるわがはくどうのたしかさよ


俳句ポスト365、思い切って中級に投句しました。

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#無暁の鈴 #西條奈加 #光文社


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